音の日

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ロスト・ホライズン『Again Will The Fire Burn』

今日はLost Horizon『Again Will The Fire Burn』について。


アルバム「A FLAME TO THE GROUND BENEATH」収録。

この曲は、スウェーデンプログレッシブメタルバンドLost Horizonが2003年に発表したパワーメタルです。


「もう一度おまえの心の奥を覗いてみるんだ 神秘的な本質があるはず」

「俺は影たちから自分の情熱を取り戻した この世界の冷たい暗闇で道に迷っていたん」

「意思だけが俺が認める力なんだ」

「意思の再燃」をテーマにした本作は、シリアスな演奏に張り裂けぶような歌声がのった熱い曲です。

パワーメタルとしては演奏時間はコンパクトですが、スケールはむしろ大きいです。

ラプソディ・オブ・ファイアをダークにしたようなイメージでしょうか。

テンポはメタル曲としては速くはありませんが、あえてのミドルテンポで奏でられるギターリフは、かえってそのずっしりとしたサウンドを強調する効果を生み出しています。

「道を外れて孤独に絶望の嵐の中をさまよっている」と歌詞にもあるように、主人公がひとりで逆境の中で戦う姿を連想されてくれる音色だと思います。


曲や詞の良さもさることながら、秀逸なのはダニエル・ハイメンのボーカルプレイ。

倍音の効いた中音域、鋭く激しい高音域が巧みに使い分けられています。

しかもただ「声色を使い分けられて凄い」では無く、それぞれが非常に高次元です。

切り替わりの瞬間も一切ぶれること無く正確無比。

2004年にはメンバーとの意見のくい違いにより、惜しまれつつも脱退してしまいましたが、その前にメタルファンに素晴しい歌声がのった音源を残してくれたと思います。

脱退以降はあまり大々的に目立った活動はしていませんが、これからもその稀有なテクニックを生かしたボーカルプレイを聴かせてほしいですね。


繊細で情熱的な歌唱、演奏を聴いてみてください。



それでは。