トリヴィアム『A Gunshot To The Head Of Trepidation』
今日はTriviumの『A Gunshot To The Head Of Trepidation』について。
アルバム「Ascendancy」収録。
この曲は、アメリカのHR/HMバンドTriviumが2005年に発表したメタルコアです。
とても華のあるコア曲。
この曲の主菜は、やはりコリー・ビューリー(Gt)の超エキサイティングなギターソロ。
ソロ入り部分の、メタルおなじみの半音ずつ降下していく流れのメロディは、古参のメタルファンにとっては涎垂もの。
進行やメロディセンスにデス、スラッシュ界の大御所アーチ・エネミーへのリスペクトを感じます。
また、強い存在感を放つのがマシュー・キイチ・ヒーフィー(Vo,Gt)のボーカル。
本作のボーカルプレイは基本的にデスボイスで構成されているのですが、キメ所では美しいベルカントボイス。
さっきのコリーのギターソロはデスメタルの王道的構造だったのと対称的に、こういうデスボイスの直後になめらかな歌声、のような表現は、どちらかというと現代的な表現法。
昔のメタルの良いところと、現代のメタルのいいところを織り混ぜるのは、トリヴィアムの十八番ですが、本作でもそのセンスが遺憾なく発揮されています。
そして好きなのはトラヴィス・スミス(Ds)のドラム。
バスドラがスピーディー&変則的で、プログレ的トリッキーさを演出 。
もともと上半身の手数、バスドラのテクニックに定評があるドラマーですが、本作では特にバスドラムのテクニック光ります。
現在では脱退してしまいましたが、後任のドラマーニックが更に脱退した時は、トリヴィアムのFacebookに「俺まだやれるよ」と冗談めかしてコメントするなど、今も仲が悪いわけではないもよう。
そのコメントに対してメンバーの返信が、ムスッとした可愛い猫の顔画像つきで「断る!」だったのが面白かったです。笑
これだけアクティブなドラムが叩けるのに、トラヴィスの脱退理由は他メンバーいわく「技術的な問題」との事。
個人的にはトリッキー&攻撃的でかっこいいドラマーだと思うのですが、その一方で一部のファンからは「ライブ後半だとスタミナが切れるのか、音圧が下がる時がある」などと厳しめの意見も。
賛否はありますが、この作品における彼のプレイは間違いなく素晴らしいプレイだと思うので、いずれ戻ってきてこの『A Gunshot To The Head Of Trepidation』を演奏する彼の姿が見たいと思います。
メタルコア界で名を馳せた彼のキックが楽しめる曲です。
野性的ながら格式高いコアを聴いてみてください。
それでは。