コブクロ『蕾』
今日はコブクロ『蕾』について。
この曲は日本の音楽デュオ、コブクロが2007年にリリースしたポップバラードです。
速水もこみち、香椎由宇、星野源が出演した事でも知られるドラマ「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜」の主題歌としても知られています。
作詞・曲ともに小渕健太郎(Vo.Gt)。
日本レコード協会から着うたフル部門でミリオン、シングルトラック部門で2ミリオンを授与。
さらには第49回日本レコード大賞・大賞まで受賞するなど、素人玄人問わず多くの人から愛されている曲。
曲調は良い意味で古典的なポップバラードです。
始めは小渕健太郎の囁き声から入り、サビでは黒田俊介 (Vo)と共に雄大なハーモニーが楽曲の雰囲気を盛り上げてくれます。
一見よくある構成ですが、一拍ごとにコード進行が変えられていたりと細やかな工夫も。
HEY!HEY!HEY!ではダウンタウンの浜田雅功と松本人志と、まるで芸人のようなやり取りをしていた彼ら。笑
しかし楽曲ではこういうこだわりを見せてくれるところにアーティストとしての風格を感じさせてくれますよね。
歌詞は寂しさと、大きな温もりが込められたもの。
「柔らかな日だまりが包む 背中に ポツリ 話しかけながら」
「いつかこんな日が来る事も きっと きっと きっと わかってたはずなのに」
ファンの間では、「作曲者の小渕健太郎が亡き母に捧げた作品」と認知されている詞。
小渕自身は本作でレコード大賞を受賞した時、「(母と)一緒に歌っていた気持ちがすごく強かった」とコメントしています。
テレビ出演時、いつも明るい笑顔で振る舞っている彼の言葉だからこそ、その哀しげな詞は聴きて手の心に突き刺さるのではないでしょうか。
けれど決して哀しいどまりの詞ではなく、
「今もまだ 掴めない あなたと描いた夢」
「立ち止まる 僕のそばで 優しく開く 笑顔のような 蕾を探してる 空に」
大切な人と共に描いた理想を追い続ける事の大事さが綴られています。
コブクロが多くの人から支持される理由は、ただ闇雲に前向きなメッセージを出すのではなく、苦しさ、辛さと向き合いながら歩んでいく彼らの曲だからこそ、同じく辛さと共に生きている人達の心に響くからかも知れませんね。
芯の強い愛が込められた歌声を聴いてみてください。
それでは。