音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

ゲイリー・ムーア『Over the Hills and far Away』

今日はGary Moore『Over the Hills and Far Away(邦題.望郷の果て)』について。


アルバム「wild Frontier」収録。

この曲は、北アイルランドのロックギタリストGary Mooreが1987年に発表したハードロックです。

いわゆるケルティックなロック。

どこか憂いを帯びたメロディは、ゲイリーの故郷であるアイルランドの民謡のテイストを感じさせます。

イントロからドラムがリズミカルで心地いいです。

そのドラムときっちり噛み合ったリズムを刻むギターのサウンドからは、ロックであってもじんわりと悲しみが伝ってきます。

この力強い音色で、この儚さを表現できるセンスが凄い。


サビメロは、あえて起伏を薄くした落ち着いたメロディ。

似たフレーズを何度も繰り返す為、集中して聴かなくても自然と旋律が頭に入ってきます。

ゲイリーの全楽曲の中でも、メロディはかなりポップな部類。

彼の曲を聴いたことが無い人は、この曲から入るとゲイリーの世界観に馴染みやすいかもしれません。

ハードロックながら牧歌的、という独特な味を持つ曲です。
ある意味ゲイリームーアの魅力を凝縮した作品、と言えるのではないでしょうか。

決して派手ではないのに雄大、という面白いロックだと思います。


アイリッシュの魅力が詰め込まれたハードロックを聴いてみてください。



それでは。





徳永英明『壊れかけのRadio』

今日は徳永英明『壊れかけのRadio』について。


この曲は、日本のシンガー・ソングライター徳永英明が1990年にリリースしたポップバラードです。

高嶋政伸黒木瞳江口洋介が出演したことでも知られるドラマ「都会の森」の主題歌としても有名。


徳永英明の代名詞とも言える曲。

始まりでは声量を抑え気味。
しかし後半に進むに連れて、次第に叫び声に近い歌唱に変わっていきます。

低音部はハスキーな声で歌い、高音部はクリーントーンで清らかな声に変化。

一曲の中で様々な声色が楽しめる楽曲です。


歌詞はまるで、誰かに救いを求めるようなもの。

「遠ざかる溢れた夢 帰れない人波に」
「本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio」

実はこの曲の制作当時、徳永英明は強い葛藤の中にいたそう。

元々事務所との人間関係に悩んでいた徳永は、個人事務所「マゼラン」を設立し、独立。

しかしその後、その責任をたった1人で背負い込み、次第に歌うことすら辛くなってしまったとのこと。

その時のあらゆる迷い、不安の中で生まれたのが『壊れかけのRadio』だったそうです。

この詞を書いた時の彼は、色々な問題を抱えて疲疲労困憊で、道を見失っていたのではないでしょうか。
「思春期に少年から大人に変わる」時のようにラジオに助けてほしい、と思っていたのかもしれません。

「壊れかけのRadio」とは彼自身の、壊れかけた心の比喩のようです。

しかしその葛藤をモロに詰め込んだ本作はしとやかなメロディ、透き通るような歌声、ドラマのタイアップ効果もあってロングヒット。

間違いなく彼の代表曲と言える域にまで達しました。

沢山のリスナーが人生に迷った時に、この曲に込められた懐かしさに癒されたのかもしれませんね。


ちなみに多くのプロミュージシャンからもリスペクトされている楽曲でもあります。

河村隆一のアルバム『evergreen anniversary edition』

麗奈のアルバム『On/Off seven colors』

松下優也のシングル『Naturally』
にカバーが
収録されていますので、そちらもオススメです。



それでは。





B'z『愛のままに わがままに 僕は君だけを傷つけない』

今日はB'z『愛のままに わがままに 僕は君だけを傷つけない』を聴いた感想を。


この曲は、日本の音楽ユニットB'zが1993年にリリースしたポップロックです。

宮沢りえ本木雅弘河原さぶが出演したことでも知られるドラマ「西遊記」主題歌。

日本レコード協会から2ミリオンを授与された曲としても有名。


作詞者の稲葉浩志(Vo)によると「究極のわがままな歌」。

「今だから 好きなんだから あきらめながらは生きないで」
「他人の血が流れても 一途な想いをふりかざそう」

愛する人の為なら世界を犠牲にしても構わない、というメッセージ。

一見、自分勝手にも見えますが、「他の何を譲ってもいいけど、大事な人一人は譲れない」という意味なら、ある意味「一途」と取れるのではないでしょうか。

わがままと言うよりは「純粋な愛」の極地を綴った詞なのかもしれません。


曲調は、いわゆるオリエンタル。

イントロのキーボードのメロディが、どこか中華風です。

79年の時の「モンキーマジック」(ゴダイゴ)もそうでしたが、これはおそらく「西遊記」の世界観に合わせたからですよね。

その中華メロディとJ-POPのストリングスのコラボがこの曲の個性だと思います。

松本孝弘(Gt)のギターリフもかっこいい。

彼の作ったリフにしてはやや抑え目な動き方ですが、それでも手抜きゼロの、ギターで歌う様なバッキング。

隅々まで「メロディアスさ」を詰め込んだ様な曲です。

途中でテンポダウンしてヴォーカルとストリングスがカルテットを組み、再び疾走する様は最高。


「B'z史上最大のヒットシングル」を感じてみてください。



それでは。






アンドリュー.W.K.『She is Beautiful』

今日はAndrew.W.K.『She is Beautiful』について。


アルバム「I Get Wet(邦題.アイ・ゲット・ウェット〜パーティー・一直線!)」収録。

この曲は、アメリカのロックバンドAndrew.W.K.が2001年に発表したハードロックです。


パンキッシュなロック。

一度聴いたら耳から離れない程 メロディがポップです。

「She is Beautiful」と何度も連呼するストレートなサビは、聴き手の頭にすっと入ってきます。

歌メロはシンプルですが、リフの動きはアクティブ。
さながらダンスミュージックのよう。

サウンドもヘヴィで、「ラウド」と言える程ぶ厚い音色。

音の容赦の無さがメタル勢にも響いたのか、あのメロデス界のカリスマバンド、チルドレンオブボドムにカバーされた事もあります。

ヘヴィなのにお祭りノリ、という珍しい曲です。

また単なるノリ任せ、という訳でも無くサビが終わった後、次にさらに派手な大サビをもってくる、などデリケートな工夫も。

リーダーのアンドリュー.W.K.(Vo)といえば、この曲が収録されたアルバムのジャケット撮影の為に、頼まれてもいないのに壁に自分の顔を叩きつけて鼻血を出した事でも有名。
(結局血が足りず、ブタの血も使ったらしいですが笑)

それ以外にも数々の奇行、パフォーマンスから「パーティーバカ」に異名をとるミュージシャンですが、この曲を聴くと彼の音楽に対する取り組みは真剣そのもの、という事が伝わってくると思います。


「オレは君を知らないけど 君を愛していると言うために君の顔を見る」
「何を言えばいいのか分からない」

という、シャイな男の片想いの歌詞も良いですね。


重厚なハイテンションさを持つ曲を聴いてみてください。



それでは。





&G『Wonderful Life』

今日は&G『Wonderful Life』について。


この曲は日本のアイドル歌手、稲垣吾郎が「&G」名義で2004年にリリースしたポップバラードです。

草彅剛、美山加恋小雪が出演したことでも知られるドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』の主題歌としても有名です。


ややアンニュイながら穏やかな曲。

作詞・作曲者は、SMAPの「オレンジ」や「Triangle」を作曲したことでも知られる市川喜康。

「誰かにもできることは みんな承知の事実で生きてるんだな」
「だから誇りをも抱けるんだよ」

自分を省みるような歌詞は、稲垣吾郎自身が持つ、どこか哲学的なイメージにフィットしています。

たまに番組などで見られる、彼が独特な人生観を語る姿が重なります。

あるいはドラマのイメージの方に合わせたのかもしれませんが、どちらのイメージにもハマった説得力のある詞ではないでしょうか。


また、メロディの素晴しさは折り紙つき。

まるで誰かを祝福しているような優しいメロディが、稲垣吾郎の脱力感と透明感を兼ね備えた歌声と、絶妙なバランス感を演出してくれています。

SMAPの名バラードに匹敵する美しさ。

「エンジェルボイス」と呼ばれる稲垣吾郎に似合っている曲です。

(ちなみに「&G」の名はおそらく、フランス語の「アンジー(天使)」にかけたもの、と言われています。)


聴き終わった後に残る、包み込まれるような浮遊感を感じてみてください。



それでは。





GARNET CROW『Mysterious Eyes』

今日はGARNET CROW『Mysterious Eyes』を聴いた感想を。


この曲は、日本のバンドGARNET CROWが2000年にリリースしたポップロックです。

彼女達の記念すべき1st.シングル。

高山みなみ山崎和佳奈が声優を勤めるアニメ「名探偵コナン」のOPテーマとしても知られています。


ロディアスながら軽やかな曲。

ややアップテンポな曲ですが音色がふんわりとしている為、むしろ穏やかな雰囲気です。

作曲者は中村由利(Vo)ですが、当時からふんわりとしたアルト声。

ファンからは愛されている歌声ながら、本人は自身の声を初めてテレビ越しに聴いた感想を
「意外と愛想ないな~と思って...チョットプチショックを受けた」
と語っています。笑

彼女のユニセックスな歌声は、当時多くの人から「ガーネットのヴォーカルは男の子かと思った」と
言われていたとのこと。

その平和的ながらも凛々しい声質は、今では彼女の唯一無二の個性です。

曲調は心地いい「ぼんやりさ」がある曲ですが、歌詞は一見、逆方向にも見える部分があります。

「君と僕とは別の人間だから」
「好みが違う 歩く速さも 想いの伝え方も」

大切なひとを「二人で1つ」では無く、「あくまで違う人」と位置付けるシビアさ。

作詞者はAZUKI七(Key)ですが、「夢みたあとで」にも見られるような、情緒に溢れながらもどこかひんやりとした作詞センス。

中村由利の歌声同様、彼女のリアリズムも当時から健在だったのかもしれませんね。

GARNET CROWはデビューした時から軸がぶれていない、という事が感じられる曲ではないでしょうか。



優しくもメランコリックな曲を聴いてみてください。



それでは。





ライオット『Worrior』

今日はRiot『Worrior』について。


アルバム「Rock City(邦題.怒りの廃墟)」収録。

この曲は、アメリカのHR/HMバンドRiotが1977年に発表したパワーメタルです。

アメリカ産でありながら、ヨーロッパのHR/HMのような叙情性を帯びたメタル。

約40年も昔から愛されている曲である事と、ビートは疾走しながらも繊細なメロディが流れている事から「メロディックスピードメタルの原点」と呼ばれる事も。

海外のメロディックスピードメタルは、例外はあれどギターに重きを置いているバンドが多い印象がありますが、この曲は歌メロも魅力的です。

日本のメジャーなポップスの表現に近いのではないでしょうか。

実際、本城未沙子、五十嵐夕紀など多くの日本人アーティストによってカバーされています。

ガイ・スペランザ(Vo)のクセの無い声質と幅広い声域が、情感のある歌メロを強調してくれています。


その歌メロに負けない存在感を発揮しているのがギター。

一見弾きまくっているようで、無駄な音が無く、一種の爽快感すら感じます。

派手なようで、細かく作り込まれたメロディはディープパープルのよう。

この辺がマーク・リアリ(Gt)のセンスでしょうか。

後半の、感情を爆発させたようなソロは演劇的な曲調のラストに相応しいです。


攻撃的ながら、しっとりとした曲を是非聴いてみてください。



それでは。