音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

クイーン『I Was Born to Love You』

今日はQueen『I Was Born to Love You』について。


アルバム「Made in Heaven」 収録。

この曲はイギリスのロックバンドQueenが1995年に発表したHR/HMバラードです。


木村拓哉が主演のドラマ「プライド」のテーマ曲としても有名。


元々Voのフレディ・マーキュリーがソロで1985年にリリースした作品を、91年のフレディの没後、Queenの他メンバーが再構築したもの。


ブライアン・メイ(Gt)の奏でる音色が素晴らしいです。
チョーキングとビブラートでの、溢れるような感情表現は圧巻。

テクニックだけじゃなく、一音一音を大切に演奏する真のプレイヤーですよね。


ジョン(Ba)の巧みなベースピッキング、ロジャー(Dr)の骨太なサウンドのドラミングも、どっしりとした厚みでリズムを支えています。


そして主役はやはり作曲者兼Vo、フレディ。

たぐい稀れの音域、声量を兼ね備えた圧倒的な歌唱力。

ややシャウトがかったロック発声と、歌メロの綺麗さのコントラストが良いです。

歌詞は

「僕は君を愛するために生まれてきた」
「心の全ての鼓動で」
「僕は君を愛するために生まれてきた」
「どんな日でもずっと」

と、直球のもの。


ストレートな歌詞でもどこか深みがあるのは、フレディの表現力が抜群だからかも知れませんね。

ちなみに2011年、文化雑誌「ローリング・ストーン」読者が選ぶ「史上最高のリードヴォーカリスト」ランキングにおいて、フレディは2位にランクしています。


死後20年もの時を経ても、彼のヴォーカルプレイは沢山の人々の心に残り続けているようです。


熱い演奏にのる繊細なメロディを是非聴いてみてください。



それでは。






高橋洋子『残酷な天使のテーゼ』

今日は高橋洋子残酷な天使のテーゼ』を聴いた感想を。


この曲は、日本の女性歌手高橋洋子が1995年にリリースしたポップロックです。

『テーゼ』はドイツ語で「命題」。
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」OP曲としても有名です。


日本レコード協会からCD部門でダブル・プラチナ、着うたフル部門でトリプル・プラチナ、着うた部門でミリオン、2011年にはJASRAC賞で金賞を受賞するなど、ケタ外れのスケールを持つ曲。


アニメ界のみならず、全邦楽の中でも最高レベルの人気を誇る楽曲ではないでしょうか。


そうなると、普通は作詞・曲は相当緻密に練られているのか、とイメージすると思います。


しかし作詞者の及川眠子いわく、「制作時間たった2時間」で書かれた歌詞。

30分「適当」に打ち合わせをし、「企画書を斜め読み」し、エヴァ2話分のビデオを「早送り」で見た上で「ええい 好きなこと書いちゃえ~」と綴った作品とのこと。笑

本人はツイッターで「みんなの夢を壊してごめんね」でコメントしています。(ファンからは「名曲は時間かければ生まれる訳ではないのですね」と好意的な返信が)

若い頃に12回もの転職を繰り返したこともあるエキセントリックな彼女ですが、どうやら作品の作り方もフリーダムのようです。笑

けれど、きっかけは適当だったとしても作品まで適当なのか、というとそうではありません。

「あなただけが 夢の使者に呼ばれる朝がくる」

「世界中の時を止めて 閉じこめたいけど」

歌唱担当の高橋洋子は、
「私は、この曲のその根底にあるのは、母心、母の祈りのようなものだと思うんですよね。」

「(主人公の碇シンジが)道が逸れそうになったら、そっちじゃないよ、と言ってあげたい。そんな想いで歌いました。」
と語り、現在では
「シンジを見守る母のような視点で歌っている」
とのこと。

共同の歌い手に、及川の真意はしっかりと伝わっているようです。

幼い頃から合唱を学び、その後はオペラ歌手を目指して訓練していた高橋洋子の歌声は、この曲の魅力を最大限に引き出していると思います。


また、その後もGLAY中森明菜八代亜紀からもカバーされるなど同じプロミュージシャンからも愛されている模様。

一般からも業界人からも支持されるのは、偉大な楽曲の条件ですよね。

もう数十年経っても、多くの人々の心をとらえている歌ではないでしょうか。


大きな影響力と大きな母性愛を持つ曲を是非聴いてみてください。



それでは。






red balloon『雪のツバサ』

今日はred balloon『雪のツバサ』を聴いた感想を。


この曲は、日本のロックユニットredballoonが2006年にリリースしたロックチューンです。


彼らの記念すべきデビューシングル。

今年の7月に小栗旬菅田将暉、橋本環奈が主演をつとめたことでも有名な映画「銀魂」が話題になりましたが、同作品の、アニメ版第3期のEDテーマとしても知られます。


編曲は、過去に浜崎あゆみ平井堅などをプロデュースしたことでも有名な大物アレンジャー本間昭光

基本的には疾走感溢れるJ-Rockですが、本間の熟練の手並みと、村屋光二(Vo,Gt)の新鮮なセンスが絡み合い、非常にメロウな楽曲に仕上がっています。

ロックでありながら、限りなくバラードに近い程のメロディアスさです。


作詞はT.M.Revolutionと何度も共演していることでも知られる、これまた大物作詞家、井上秋緒

「「独りだけで居られない」と人は弱さを恋にするから」

人間の脆さと、それと向き合う美しさに焦点を当てた鋭い作品スタイルは健在。

ナイーブで鮮やかな詞は、緻密な本間のアレンジと素晴らしいバランスを成していると思います。


redballoonのレーベル(SME RECORDS)も、有名アニメのタイアップ曲ということで気合が入っていたのかも知れませんが、デビューしたてのバンドをここまで大々的にバックアップするのも凄いですよね。笑


そしてまた良いのが、この村屋(Vo,Gt)の歌唱。

前述の二人が生み出した世界を見事に表現していると思います。

A~Bメロまではアンニュイな囁き声ですが、サビでは感情を剥き出しにしたようなエモーショナルな発声に。

声質は少し違いますが、歌い方はどことなくBUMP OF CHICKEN藤原基央に近い気がします。

この歌声だけでも好きなる人も多いのでないでしょうか。


激しく切ないロックを是非聴いてみてください。



それでは。






ドリーム・シアター『Forsaken』

今日はDream Theater『Forsaken』について。


アルバム「systematic Chaos」収録。

この曲は、アメリカのプログレッシブメタルバンドDream Theaterが2007年に発表したメタルバラードです。


基盤は彼らの畑であるプログレッシブメタルでありながら、ひんやりとしたゴシックの成分も含まれています。


イントロのKeyにはまるで、ハリウッドのホラー映画のBGMのような綺麗な不気味さがあります。

僕はイントロの時点でこの曲を好きになりました。笑


そこからラブリエ(Vo)のウィスパーVoが始まり、ズシッとしたバッキングが入りますが、プログレの要素は彼らの曲の中では薄味な方です。

初めて聴いた時、「Dream Theaterってこういう曲もやるんだ」と、個人的に好感度がグンッと上がった覚えがあります。

あまりに濃いプログレの曲だけを演奏するバンドは、どうしてもリスナーから「自分達の音楽知識をひけらかしたがるバンド」のレッテルを貼られがち。

しかし、意向に合えばこうしてシンプル曲も演奏するのは、彼らの音楽に対する姿勢が真摯なものだという証ではないでしょうか。


決め所はサビ。

メロディが非常に覚えやすくそれでいて叙情的です。
一曲の中で何度も繰り返される為、ただ聴いているだけで自然に頭に入ってきます。

キャッチーな哀メロは日本人と相性が良さそうです。


ちなみにPVはアニメですが、実は、日本のアニメ・スタジオで制作されたものとのこと。

テーマは「吸血鬼の悲哀」。
歌詞にも

「突き刺すようなくちづけ」
「その時僕は見た 彼女の唇が朱色に染まるのを」

と男と吸血鬼の女の物語を思わせるような描写がありますから、おそらく詞の世界観をダイレクトに描いたものかもしれません。

とてもアーティスティックで知的な映像で、Dream Theaterによく似合うPVだと思いました。


ダークさと、そこから滲み出る情緒が美しい楽曲を是非聴いてみてください。



それでは。






中島みゆき『糸』

今日は中島みゆき『糸』について。


アルバム「EAST ASIA」収録。

この曲は、日本のシンガー・ソングライター中島みゆきが1992年に発表した曲で、清らかなメロディが印象的なポップバラードです。


ドラマ「聖者の行進」主題歌。

元々セールス的には、中島みゆきの曲の中では必ずしも大成功した曲ではありませんでしたが、Bank BandMr.Childrenの桜井がカバーしたことで話題になり、「こんなにいい曲だったんだ」と再評価された曲。


あえて抑揚を抑えたような、中性的なメロディが特徴です。

まるで人生経験豊富な大人が、やんちゃな青年を諭しているような落ち着きがあります。

こういうメロディを嫌味なくナチュラルに歌いあげられるのは、彼女の思慮深さが歌の表現力に繋がっているからでしょうか。


歌詞は少し厳しくて、とても温かいもの。


「縦の糸はあなた 横の糸はわたし」
「逢うべき糸に出逢えることを 人は仕合わせと呼びます」


「仕上わせ」は「めぐりあわせ。運命。」の意味とのこと。

序盤に「いつめぐり逢うのかを 私たちはいつも知らない」と書いてあるように、人は望んだ人間に望んだようには出逢えないもの。

だからこそ、そういう人に出逢えたことは、運命的で尊い

これからその人と、嬉しいことも辛いことも共に体験して「幸せ」を作り上げていこう。

という意味に、個人的に解釈しています。


この曲に限らず、世の中の厳しい現実を突き付けながら、それでも人との触れ合いの中で幸せになる生き方を見つけることは出来る、という内容の詞は彼女の作品には多い気がします。


彼女の詞が多くの人に愛されているのは、ぬるいきれいごとのような詞でも、ただ冷めてるだけのようななげやりな詞でも無く、純粋に現状受けとめ、そこからどう進んで行くか、と向き合った出た言葉が人々の胸に刺さるからかも知れませんね。


聴き手の心の深くに染み渡る歌を、感じてみてください。



それでは。






Every Little Thing『fragile』

今日はEvery Little Thing『fragile』を聴いた感想を。

この曲は、日本の音楽グループEvery Little Thingが2001年にリリースした曲で、力強い感情が込められたポップバラードです。


タイトルの読みは英語では「フラジャイル」ですが、ここではフランス語読みで「フラジール」。


持田香織(Vo)のしなやかな歌声と、いまやバラエティ界でも「いっくん」の愛称で名を馳せた(笑)伊藤一郎(Gt)の透き通るようなサウンドが印象的な本作は、聴き手を選ばないような王道のメロディを持ち味としています。


雰囲気はほんわかとしているようで、実は相当な苦難の中で生み出された曲。


この曲の制作直前、元リーダーの五十嵐充(Key)が脱退してしまう、という事件が起きました。

彼は当時のELTの全作詞・曲を担当していた為、グループ内は大混乱。

周囲のスタッフからも物陰で「ELT大丈夫かな?」などと呟かれ、それを知っているメンバーもプレッシャーで押し潰されそうに。

特に持田の状態は深刻だったらしく、「(もう歌手を)辞めなくちゃいけないかな」と思ってしまったり、レコーディングの最中に泣きながら逃走してしまったこともあった模様。

そんな気持ちを反映してか、歌詞にも
「余裕などないくせに また笑顔つくってしまった」
と悲壮感が漂うフレーズも。

しかし、彼女はそこで折れませんでした。

「自分が想いを込めて作った言葉を、自分が歌わなくてどうするんだろう」と再起し、再びレコーディング作業に。

メンバー、スタッフで一致団結し、ついにCDを完成させます。

そうしてできた『fragile(脆い、壊れやすい)』は、世間から絶賛され、なんと最終的には日本レコード協会からトリプル・プラチナを受賞するまでになりました。

「新生ELT」の誕生の瞬間です。


「「いっしょにいたい」とそう思えることが」
「まだ知らない明日へとつながってゆくよ」

一読しただけだと恋愛ソングも読める歌詞は、彼女達自身の決意表明にも見えてきますよね。


歌詞も良いですが音色も素晴らしいです。

メロディは明るいのですが、サウンドはどこか哀愁があるように感じます。

意図的かそうじゃないかは解らないですが、彼女達の葛藤が込められたのかも知れません。

「ポジティブな表現は、ネガティブな表現を織りまぜることでより強力になる」とは言いますが、それを見事に体言している曲ではないでしょうか。


発売日が元旦だったことから、「21世紀最初のシングルチャート1位を獲得した曲」と称されることもありますが、あらゆる面から見てELTの代表曲に相応しい作品だと思います。


逆境の中で生まれた熱く優しい歌を是非聴いてみてください。



それでは。






ミスター・ビッグ『To Be With You』

今日はMR.BIG『To Be With You』について。

アルバム「Lean Into It」収録。

この曲は、アメリカのHR/HMバンドMR.BIGが1991年に発表した曲で、ロックとヒーリングミュージックを掛け合わせたようなロックバラードです。


歌詞は当時エリック・マーティン(Vo)が片思いしていた女性が、失恋して落ち込んでいた為、その女性を慰める為に綴られたもの。


「君と一緒にいたい たった一人が僕なんだ」
「心から思うよ 君も同じように感じてくれたらって」
「未熟なやつや 悲観的なやつらの横で待っていたんだ 」
「ただ君の横で一緒にいたいだけなんだよ」


情と愛が込められた詞が、エリックのハスキーながら穏やかな声にマッチしています。


曲調はHR/HMと言うより、むしろビートルズのような透明感があるもの。


ポール・ギルバート(Gt)のソロのラストのハーモニクスは、聴き手の魂を揺さぶります。


何よりサビが最高。

語りかけるような歌声と、それに重なるふんわりとしたコーラスが絡み合い、メロディに込められた情感を限界まで高めてくれています。

普段はパワフルなハイトーンVoで歌うことの多いエリックですが、この曲は彼の表現の幅広さ、細やかさを前面に押し出してくれているのではないでしょうか。


下積み時代、バンド活動にもソロ活動にも行き詰まり、「こんなことを冗談で言うのはきつ過ぎるかもしれないけど、ゴールデン・ゲート・ブリッジから身を投げようと思ったことだって、なかったわけじゃない」と語る程の辛酸を舐めた彼だからこそできる、デリケートなセンスでの歌唱なのかもしれませんね。


疲れた心を溶かしてくれる癒しのメロディを堪能してみてください。



それでは。