音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

小田和正『ラブストーリーは突然に』

今日は小田和正ラブストーリーは突然に』について。

シングル「Oh!Yeah!」のカップリング曲。

この曲は、日本のシンガー・ソングライター小田和正が1991年にリリースしたポップバラードです。

鈴木保奈美織田裕二江口洋介が出演したドラマ「東京ラブストーリー」主題歌。

またオリコンの1991年の年間シングルチャート第1位の曲としても有名。


小田和正が「東京ラブストーリー」主題歌の依頼を受けた際、フジテレビのプロデューサー・大多亮から「オフコース時代の「Yes-No」に似た切ない感じの曲が欲しい」、というリクエストを受け作った曲です。

メロディはまっすぐで、ロマンチック。

Aメロでは持ち前の中性的なウィスパー。

サビに入っても大げさに起伏をつけることをせず、冷静ささえ感じるような、落ち着いた声で歌われています。

歌詞は
「何から伝えればいいのか 分からないまま時は流れて」
「浮かんでは消えてゆく ありふれた言葉だけ」

と初々しい恋愛感情が込められたものですが、曲調的にはいわゆる「大人のバラード」ではないでしょうか。


ちなみにギター担当として、松たか子の夫としても知られる佐橋佳幸が参加しています。


実はタイアップの依頼の際、小田和正が最初に出した曲は、プロデューサーによってボツにされています。

しかし、その後小田和正は「1週間もらえれば、ぐうの音も出ないような曲を作る」と宣言し、作り上げられたのが本作。

その誓いを守った小田和正も凄いですが、一つ前の曲にボツを出したプロデューサーもある意味お手柄ですよね。笑


河口恭吾、杏里、広瀬香美によってもカバーされていますがそちらもオススメです。



それでは。






B'z『月光』

今日はB'z『月光』を聴いた感想を。


アルバム「RUN」収録。

この曲は、日本の音楽ユニットB'zが1992年に発表したポップバラードです。


切なく、幻想的な曲。

ギターのアルペジオとシンセの音が絡み合い、タイトルのようにぼんやりとしたサウンドが生み出されています。


1コーラス目はおとなしい曲調。

演奏陣の音圧も控えめで、稲葉(Vo)の声も囁き声。

しかし2コーラス目に入ると少しずつ演奏に勢いがつきはじめ、サビに入るとグンッとサウンドに力強さが宿ります。

始めは抑えていた感情が、堪えきれなくなって爆発したようなイメージです。

音の輪郭もくっきりとしていきます。

そこから曲のナイーブさとは正反対の、松本のややハードロック調のギターソロを経て、稲葉の強く願うような歌声のアカペラパート。

最後には大サビで、一際厚みのある演奏、歌声が流れ幕を閉じる。


展開自体はオーソドックスなポップバラードですが音色がファンタジックなのと、B'zの曲としては苦しみをストレートに表した作品なので、心の奥に突き刺さる感じがします。


この曲は歌詞が好きです。

「何かを期待することで 時にすれ違うけれど」
 「無心に与えあい続けることは 夢の道端に咲く花のようだ」
 「誰にできることなのだろう」

見返りを求めない無償の愛の価値を認めながらも、「そんなもの誰が持てるんだ」、と突き放すような言葉。


この約5年後に発表される「Liar! Liar!」の時は
愛する人がハッピーになりゃそれでいいや」
と言っていますが、熱い熱の詞と冷めたような愛の詞、両方を書けるのが作詞家としての稲葉浩志の持ち味だと思います。

彼の心の中には、一体どれだけ沢山の感情が存在するんでしょうね。


曲のラストに松本が、あえて「ギュイィィン」と荒々しく鳴らしているギターにも味があります。


一曲の中で混ざり合う、静寂と激情を感じてみてください。



それでは。






ドリーム・シアター『Pull Me Under』

今日はDream Theater『Pull Me Under』について。


アルバム「lmages&Words」収録。

この曲は、アメリカのHR/HMバンドDream Theaterが1992年に発表したプログレッシヴ・メタルです。

彼らの曲としてはストレートですが、それでも充分緻密なメタル。

名物の変拍子も随所に散りばめられています。


始まりは、妖しいアコースティックギターで幕を開け、分厚いサウンドのリフが流れだします。

リフメイクはメタリカの影響でしょうか。

続いてラブリエ(Vo)の美しいウィスパーが入りますが、そこはまだ「序章」。

そこからは凄まじい縦ノリのリズム。

スラッシュメタルのようなリフに、加速し、さらにまた加速を重ねるような切迫感のあるビート、予測出来ない曲展開です。

中盤のギターソロやキーボードソロも、テクニカルなだけじゃなくメロディックで、非常に聴き応えのあるソロ。

流麗さまで兼ね備えています。


個人的に、聴きどころはサビ。

タイトルと同じフレーズを繰り返す、というシンプルなものですが、プログレの複雑さを持った曲にこの歌詞は、独特な対比効果を生み出してくれています。

歌メロ自体も覚えやすく、キャッチーで聴き心地が良いです。

このバランスを意図してやったのだとすれば、さすがの曲構成力ですよね。


ちなみに終わり方は、急にピタッと止まる、という少しインパクトがあるもの。

初めて聴いた人の中には「音飛びかと思った」と語る人がいる程。笑


エキゾチックでドラマティックなメタルを味わってください。



それでは。






久保田利伸withナオミ・キャンベル

今日は久保田利伸withナオミ・キャンベル『La la la Love Song』について。


この曲は、日本のシンガー・ソングライター久保田利伸とイギリスの女性ファッションモデル、ナオミ・キャンベルがリリースしたR&Bです。

木村拓哉山口智子竹野内豊が出演したことでも有名なドラマ「ロングバケーション」主題歌。


久保田利伸が偶然、エスカレーター内でナオミ・キャンベルと居合わせ、意気投合したことから生まれた本作。

ポップなメロディとR&Bのリズムが融け合い、絶妙なファンキーさを演出してくれています。

大胆にフィルターのかかったギターがかっこいいです。

それにしても久保田利伸は歌が上手い。

世間では大ヒットしたこの曲の売り上げ枚数のことばかり取り沙汰されがちですが、豊かな声量、スムーズな高音発声、ビシッと決まったリズム感。

死角なしの歌唱力を備えている歌手ではないでしょうか。

個人的にはこの声で、もっとバラード曲を歌って欲しいなぁ、と思います。


作詞者は作曲者同様、久保田利伸

「息が止まるくらいの甘い口づけをしようよ 一言もいらないさ とびきりの今を」
「勇気をくれた君に照れてる場合じゃないから
言葉よりも本気な La・la・・LOVE SONG」

ノリの良い曲調と合った、肉食系な恋愛ソング。

この曲自体は曲調も詞も明るく聴こえますが、実は久保田本人は歌いながら、相当悩んでいたもよう。

以前放送されたバラエティ番組「バズリズム」で明かされたエピソードによると

「この曲の、サビの最後の一番大事な部分の歌詞がどうしても浮かばず、締め切りが過ぎても結局納得いく歌詞が出てこなかった。
仕方なくその空白の部分を「ラララ」で埋めて出した。」
とのこと。

つまりは苦肉の妥協によって綴られた、未完成な歌詞だったようです。

彼自身は「その後の1、2年はものすごく罪悪感がありましたよ」と語っています。

作品に完璧を追い求めるような、ストイックな彼からすると、出来上がっていない作品を発表したばかりか、そのことで人から支持されているという事実に負い目を感じていたのかもしれません。

しかしその後、MCのバカリズムから
「それでも出しちゃえ、ていうのがファンキーじゃないですか」
「僕らからすれば、あそこはもう“ラララ”でしかないですよ」
とフォローが。

世間からも「仮に他の歌詞が思いついていたとしても、あそこだけは変えないほうがいい」という意見の方が多かったようです。


エンタメ誌のライターから「未完成で書いた部分が一番評価されているのだから凄いこと」と評されたように、「完璧じゃないからこその良さ」のようなものは、確かに存在するのではないでしょうか。

考えてみると、クラシック界でもシューベルトの「未完成交響曲」もあれだけ評価されているわけですから、「音楽の伝統」の範囲なのかもしれませんね。


確かな技術と、完成されていない美しさを持つ楽曲を是非聴いてみてください。



それでは。




T.M.Revolution『Meteor‐ミーティア‐』

今日はT.M.Revolution『Meteor‐ミーティア‐』を聴いた感想を。


アルバム「coordinate」収録。

この曲は、西川貴教のソロプロジェクトT.M.Revolutionが2003年に発表したロックバラードです。

アニメ「機動戦士ガンダムSEED」の挿入歌としても有名。

重厚で、非常に悲しげなメロディでが印象的な曲です。

歌い出しは声量を押さえた囁き声。

しかしBメロから徐々に圧力を増していき、サビになるとズシッとしたヘヴィな歌声に変わっていきます。

西川貴教の技術と、それに裏打ちされた表現力が惜しみなく披露されています。


やはり彼の歌声はスケールの大きな曲でこそ映えますよね。


井上秋緒の歌詞は、いつにもまして痛切。

「光はまた 空に堕ちる」
「望むだけの 熱を捧げて」

「崩れ落ちゆく 過ちの果て」
「最期の夢を 見続けてるよ」


元々タイトルの『Meteor』自体、ガンダムの主人公である「キラ・ヤマト」と親友である「アスラン・ザラ」が操る機体専用の装備の名前のようで、詞もアニメの内容にリンクしたもののよう。


「撃墜されていく仲間を眺めながら、目的の為に戦う主人公」の様を描いた詞だと思いますが、それが浅倉大介の生み出すデリケートなサウンドと相まって、冷たく苦しげな世界を作り上げています。

『Meteor』には「一瞬だけ、華々しい人」という意味の他に「流れ星」という意味もあるそうですが、あるいは戦死していった人達の比喩なのかもしれません。


ガンダムのファン以外の人が聴いても、悲しみが伝わる曲ではないでしょうか。


空虚感と、それと葛藤する力強さが込められたバラードを是非聴いてみてください。



それでは。





フェア・ウォーニング『Save Me』

今日はFair Warning 『Save Me』について。


アルバム「GO!」収録。

この曲は、ドイツのHR/HMバンドFair Warningが1997年に発表したハードロックです。


爽快なHR/HM

イントロのキーボードの時点で「つかみ」はOK。
雄大な景色が目に浮かぶようです。

全体的にキーボードの比率が大きいですが、ビートのサウンドが力強いことと、トミー・ハート(Vo)の歌唱が熱いメタルの発声なので、ハードロックに欲しい迫力は失っていません。

曲のアタマから終わりまでハイトーンを維持し続けるトミーが凄い。


歌詞も突き刺さる内容で

「孤独な道を 僕たちは長い時間渡っていく」

と、爽やかながら哀愁のあるメロディ合っているもの。

その哀愁と、スカイギターの突き抜けるような音色のコラボは最高です。


一般的にジャーマンメタルバンドというと、情熱が前面に押し出されたパワフルなバンドが多いイメージですが、こういうしっとりしたバンドもいるんだ、と始めて聴いたとき少し驚いた覚えがあります。

明るいのですが、ただの明るさではなく良い意味の「重さ」がある曲ではないでしょうか。


激しくも癒されるHR/HM曲を是非聴いてみてください。



それでは。





安室奈美恵『Can You Celebrate?』

今日は安室奈美恵Can You Celebrate?』について。


この曲は、日本の女性歌手安室奈美恵が1997年にリリースしたポップバラードです。

和久井映見反町隆史、さらに幼い頃の、元AKB48大島優子が出演したことでも知られるドラマ「バージンロード」主題歌。

また日本レコード協会から、2ミリオンを授与されたことでも有名です。


日本人ならほとんどの人が知っている、安室奈美恵最大のヒット曲。

また同時に、多数のヒットを世に送り出した小室哲哉にとっても最大のヒット曲。


オーケストラときらびやかなメロディが、繊細に絡み合っています。

中間部の転調で抑揚が増し、さっきまでおとなしかったドラムがフィルを叩くことで、一気に盛り上がりが加速。

始まりから終わりまでが、とてもドラマティックな仕様になっています。


作詞・作曲者の小室哲哉自身にとってもお気に入りの曲で、この楽曲を制作したとき、すぐさま安室に電話で「すごくいい曲が出来たんだ。」伝えたというエピソードも。

また安室も、実際にこの曲を聴いた時には鳥肌が立ったとか。

第49回NHK紅白歌合戦でこの曲が披露された際には、最高視聴率は64.9%を記録。

オリコン調べによると、国内のシングルセールスにおいて、リリースから20年たった現在でも女性ソロ部門で1位ですが、その位置に相応しい歌ですよね。

いまだに結婚式でのウェディングソングに選ぶ夫婦も多い模様。


残念ながら、2018年の9月の中頃には引退することを発表した彼女ですが、この曲を含め素晴らしい作品の数々を残してくれたと思います。

「遠かった 怖かったでも 時に素晴らしい夜もあった 笑顔もあった」
「どうしようもない風に吹かれて生きてる今 これでもまだ悪くはないよね」


聴いたことがある人も、J-POP代表するバラードを改めて聴き直してみるも良いのではないでしょうか。



それでは。