中野愛子『カメリアの瞳』
今日は中野愛子『カメリアの瞳』を聴いた感想を。
この曲は、日本のシンガー・ソングライター中野愛子が2011年にリリースしたロックチューンです。
間島淳司、釘宮理恵、高橋美佳子が声優とした出演した事でも知られるアニメ「緋弾のアリア」のEDテーマとしても有名。
重低音が効いたリフとメロウなボーカルメロディの対比が綺麗な曲。
作詞・曲ともに中野愛子本人で、プロデューサーは「機動戦士ガンダムSEED」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」、「戦国BASARA」の音楽担当も務めた野崎 圭一。
従来の彼プロデュース作らしく、男性的なハードさと女性的なデリケートさが共存した作風になっています。
かっこいいのは、中野愛子の声。
使用されている声域が、現代女性ボーカリストとしては低く、ロック調の曲とスパッとハマったグルーヴを演出しています。
どことなく80年代の女性ロックボーカルを連想させる硬派系な歌声。
更にメロディラインが良い意味でアニメソング的で、ノリの良さの中にも、うっすらと切なさが漂う旋律が蠱惑的です。
個人的には、ドラムがタム回しで「トゥルルル」とタメを作ってから、一気にサビになだれ込むパートは本作最高の聴きどころ。
こういう「A~Bメロまでは静かめで、サビで爆発!」みたいな曲はこのドラムのタメパートがあるのが王道&強力だと思います。
サビでは中野愛子の声の圧力が増しますが、メロディは更に哀愁が強くなるため切なさはそのままに、そこに迫力が上乗せられるという、非常に高次元な配色。
また声の張り方も、強くはなっても過剰には強過ぎず、どことなく祈りを捧げているような凛とした佇まいを感じさせます。
間奏のキーボードソロもインダストリアル・メタル並の高速で、キレキレの鮮やかさを演出。
このへんはおそらく「機動戦士ガンダムSEED」でも聴けた野崎 圭一的な世界観ではないでしょうか。
女性のロック曲としてはかなり攻撃的な美しさを持つ曲です。
ズッシリとしたバック演奏にのる、胸懐の歌メロの曲を聴いてみてください。
それでは。