音の日

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渡辺美里『My Revolution』

今日は渡辺美里My Revolution』について。


この曲は、日本政府歌手渡辺美里が1986年にリリースしたポップバラードです。

石野陽子藤原理恵が出演したことでも知られるドラマ「セーラー服通り」の主題歌としても有名。


作曲者は小室哲哉
作詞者は、中山美穂などと共演したことでも知られる川村真澄

と、当時まだ歌手としてはマイナーだった渡辺美里の共演者としては豪華な顔ぶれ。


一見キュートなようで、とてもクールな曲です。

リズムがとても力強い。

ですがサウンドは透き通っていてそれが曲の登場人物の、女性らしくも誇り高い人間像を表しているようです。

特にユニークなのはこの転調。

1曲の途中で三度も上がるという、当時の日本のポップスには珍しいもの。

むしろこの曲から「曲の途中からキーが大幅な上がる」流れがメジャーになったのではないでしょうか。

この曲を初めて聴いた時の事を振り替えって渡辺美里は「体中に電気が走るほど『凄い!』と思った」と回想しています。


この曲で好きなのは詞。

「きっと本当の悲しみなんて」
「自分ひとりで癒すものさ」

一般的な邦ポップスの女性アーティストが歌う歌詞は「心の痛みを誰かに癒してほしい、癒してあげたい」のような歌詞が多いと思います。

もちろんそういう詞も情味があって温かくて良いのですが、こういう「自分の意思ひとつで前に進む」、な独立心が強い歌を歌うかっこいい系の女性アーティストがいても良いのではないでしょうか。

元々作詞者の川村真澄が、初めて渡辺美里と会って話した時の彼女に

「夜の街の中でひとりで走り抜けていくような、少し寂しさを背負った感じがした」

という印象を抱き、そのイメージで作詞したとのこと。

その熱さと憂いが混じるメッセージ性と、渡辺美里自身のクリアボイスが融け合ったときの化学反応が、この曲のスケールの大きさの根底にあるものなのかもしれませんね。


ちなみにこの曲が販売される当時、販売促進の一環として「買ってジャケットを番組に送ってくれたら全てサインをして送り返す」という企画が開催されました。

しかしこの曲が思わぬ大ヒットとなったため、想定を遥かに越えた応募が殺到してしまったというエピソードが。笑

結局全員分サインできたのでしょうか。笑


「自分ひとり」で頑張っている人に聴いてほしい曲です。



それでは。