MYTH & ROID『STYX HELIX』
今日はMYTH & ROID『STYX HELIX』を聴いた感想を。
この曲は、日本の音楽ユニットMYTH & ROIDが2016年にリリースしたポップロックです。
小林裕介、高橋李依、水瀬いのりが声優として出演している事でも知られるアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」のEDテーマとしても有名。
ビートは明るいダンスミュージック系。なのに強い哀しみが漂う曲。
作詞・作曲者はMYTH & ROIDですが、その内の1人は「けいおん!」に楽曲提供した事でも知られるTom-H@ck(Gt)。
入りは水滴が落ちるようなピアノの音から入りますが、そこから一気に力強いミドルテンポのビートが始まります。
そのリズムと切ないメロディが緻密に混ざり合い、それこそ「異世界」的な神秘性を演出。
Mayu(Vo)の透明感のあるウィスバーボイスがメロディの哀愁を最大限に高めています。
曲もそうですが、歌詞も突き刺さる内容。
「あの日々には戻れない 時は強く 哀しく強く」
「ただただ進んでゆくだけ ”Restart“」
「振り返らない そんな強さを 誰も皆演じている」
アニメの内容が
「普通の人間である主人公が、愛する人を守る為に戦い、何度も何度も殺されて、その度魔法で過去に戻り、再び戦う」
という壮絶な内容な為か、「苦しくても前に進むしかない」という、痛みの込められた前向きさを表現したものになっています。
詞の内容はアニメに沿ったものでも、「辛さは繰り返すと知りながら生きる」というのは、実際の世界で生きる私達にも通じる事ですよね。
「This endless dead end(この終わらない行止りの中でも)」
「君を砕くこの悲しみが いつか終わりますように」
この切望が本作の本質を表していると思います。
アニメの原作のライトノベルも重厚な内容で大ヒットした作品ですが、MYTH & ROIDはそれに相応しい哲学的なまでのメッセージが込められた楽曲を創造したのではないでしょうか。
儚いようでとても強い想いが込められた歌を聴いてみてください。
それでは。