音の日

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B'z『イチブトゼンブ』

今日はB'z『イチブトゼンブ』について。


この曲は、日本のロックユニットB'zが2009年にリリースしたポップロックです。

山下智久北川景子相武紗季が出演した事でも知られるドラマ「ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜」のEDテーマとしても有名。

また日本レコード協会から、「第24回日本ゴールドディスク大賞 ザ・ベスト5ソング」の栄誉を授与された事でも知られています。


とてもアクティブな曲。

それまでB'zのポップ・ロック系の曲は、ややHR成分の強いものが多かったですが、音色的にはこの曲はかなりソフトな作品。

とは言えメロディの基盤はペンタトニックという、従来の松本孝弘作品の伝統をなぞっているので、適度に「B'zらしさ」も残してくれています。

ちなみに演奏陣にはなんと、ドラムにレッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミス、ベースにマーズ・ヴォルタのホアン・アルデレッテという、世界的ミャージシャン達が参加。

普段より強調されたリズム隊のサウンドが、演奏の土台をカッチリと支えてくれています。

曲調的にもサウンド的にも、他のB'zのロック曲とは一線を隠す方向性です。


歌詞は、愛の悟りを開いたような内容。

「愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに」
「もしそれがきみのほんのイチブだとしても」
「何よりも確実にはっきり好きなところなんだ」

この歌詞について、作詞者の稲葉浩志

「私たちが大切な人を思うとき、時間が経つにつれ、ついついあれもこれもと全部を相手に求めてしまいがちですが、最初に愛しいと感じた確固たるポイントさえ忘れなければ、幸せな気持ちでいられるんじゃないでしょうか」

と語っています。

人の中には、例えば自分の恋人に対して「プライベートでの趣味を自分好みにして欲しい」とか「自分以外の異性と関わらないで欲しい」のように、個人的な願望を執拗に押し付けたがる人もいます。

そういう人達に向けた「本当に好きになれる所を1つ見つけたら、他の細かい所はどうでも良くなるはずだよ」という想いが込められた内容。

よく「あれも欲しいこれも欲しい、がわがまま。あれも要らないこれも要らない、これ1つがあれば良い、が純粋。」とは言いますが、ある意味究極に純粋な愛の歌ではないでしょうか。

「愛のままに わがままに 僕は君だけを傷つけない」もそうですが、稲葉の歌詞には「他の事はいいけれど、これ1つだけは愛し貫く」という世界観の詞が多い気がします。

これもまたB'zの「伝統」的な部分ですよね。


柔らかな音に芯の強いメッセージがのる曲を聴いてみてください。



それでは。