音の日

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中島みゆき『銀の龍の背に乗って』

中島みゆき銀の龍の背に乗って』について。


この曲は、日本のシンガー・ソングライター中島みゆきが、2003年にリリースした曲で、哀しさと勇気の感情が込められたポップバラードです。


ドラマ「Dr.コトーの診療所」の主題歌だったことでも有名な曲です。


曲調は、ポップの中にもシンフォニックの要素が入ったもの。


Aメロはとても儚げなのですが、Bメロから少し明るくなり、そしてサビでは一気にスケールが大きくなります。


まるで対比のように差がある展開の曲を、ここまで違和感無く作れるのは、凄い構成力だと思います。


歌詞のテーマは「非力」。


銀の龍の背に乗って 届けに行こう命の砂漠へ」
銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を」


銀の意味は2通りある模様。

1つめは、

「海の白波が太陽に照らされて輝く様子の“銀”」

そして2つめが、

「金になれない未熟で弱々しい、けれど一生懸命な“銀”」


力は弱いけど、それでも誰かの助けになりたい、という主人公の想いを表現したもののようです。


ドラマの主人公の心を表現したものなのか、中島みゆき自身の気持ちを表現したものなのかはわかりませんが、個人的には、この曲は曲以上に歌詞が好きです。


学校によっては、彼女の詞を教科書に載せている学校もあるように、作曲だけじゃなく作詞者としても素晴らしい才能を持った歌手ですよね。


弱さと壮大な愛が込められた曲を、是非聴いてみてください。



それでは。











B'z『Liar!Liar!』

今日はB'z『Liar!Liar!』を聴いた感想を。


この曲は、日本の音楽ユニットB'zが1997年にリリースした曲で、骨太のサウンドとダンスミュージックのようなノリの良さが特徴的なロックチューンです。


日本レコード協会から、トリプル・プラチナを授与された曲。

また、あのマーティ・フリードマンはこの曲を、J-POPに興味を持ったきっかけとしてあげています。


歌詞は、恋人や世間に対して、ユニークで投げやりな願望を持つ主人公の目線に立ったもの。


「完全な芝居で信じさせてよ」
「ウソなどないと思いこませてくれ」


すぐバレる嘘をついて、自分に裏切りの苦しみを与えるくらいなら、いっそ上手な嘘で自分を騙しぬいてほしい。


やや寂しげな歌詞ですが、言ってることはわかる、という人も多いかもしれません。


しかし


愛する人がハッピーになりゃそれでいいや」


と最後に叫ぶ。


裏切られて自分は辛いけど、愛する人が幸せそうならそれでいい。

本当は諦め半分なのかもしれませんが、これが主人公の本心なのかもしれません。


不公平とも受け取れそうですが、だからこそ、こういう人が最後に報われる世の中になってほしい気がしますよね。笑


曲調は、メンバーいわく「原点回帰」。

このシンセの打ち込みサウンドは、確かにTMネットワークに感化されていた初期のB'zのようだと思います。


しかしそれだけじゃなく、重量感のあるリフに、タッピングなどテクニカルな要素が詰まったギターソロなど、現在ようなHR/HMの色も含まれています。


初期と現在のB'zが、綺麗に絡んだ名曲ではないでしょうか。



「これぞJ-ROCK」な曲を是非聴いてみてください。



それでは。







Dragon Force『Where Drgons Rule』

今日はDragon Force「Valley of The Damned」収録曲『Where Dragons Rule』について。


この曲は、イングランドのスピードメタルバンドDragon Forceが、2003年に発表した曲で、劇的な展開と細やかなメロディが特徴的なパワーメタルです。


メンバーが、超日本好きでも有名なバンドですが、それが理由かはわかりませんが、日本語盤アルバムのみの、ボーナストラック曲でもあります。笑


歌詞は、国を守るために戦う戦士をテーマにしたもの。


「僕達の生きる道は一緒だ」
「この先もずっと」


争い、というシビアの中にある、戦友への友情の言葉が美しいです。


Vo.ZPサートのハイトーンヴォイスが、この歌詞に込められた感情を強く表現しているのではないでしょうか。


曲調はドラマティック。


綺麗でスローなピアノのイントロから入り、バラードのような歌メロが始まります。

そこから急激に爆走。

一気に駆け抜け、最後に再び静かなピアノで幕を閉じます。


抑揚のある展開もさることながら、最高なのは、彼らの曲としては珍しく、マイナーキーで作られていることです。


もちろんメジャーキーの彼らの曲も素晴らしいのですが、個人的には、激しい曲は哀愁のあるメロディをのせてくれた方が、感動することが多いんです。笑


ファンの間でも、「こんなに良い曲を、なぜボーナストラックに?」という声は多い模様。


ハイスパートながら、しっとりしたメタルが好きな人にオススメの曲ですね。



それでは。






UVERworld『Decided』

今日はUVERworld『Decided』について。


この曲は、日本のロックバンドUVERworld が、2017年にリリースした曲で、爽やかながらシリアスな曲調が印象的なミクスチャー・ロックです。


楽曲のキャッチコピーは「俺たちはもう、決めたから。」

また、映画「銀魂」の主題歌としても知られています。


楽曲には、さまざま要素が詰め込まれています。

ビートは軽快、バンドサウンドは厚いのですが、綺麗なサックス、メロディックなサビなど、デリケートな部分も兼ね備えています。


ノリの良いA~Bメロから、美しいサビ、という流れは、以前の彼らの超名曲「Core Pride」に通じるところがあるのではないでしょうか。


歌詞は厳しくも、思いやりに満ちたもの。


「僕たちにとって大事な事は」
「向き不向きじゃなくて」
「運命的じゃなくても」
「本当に心が一番選びたいものを選んでるか?ってことだろう」


タイトルの『Decided(疑いのない、ぐらつかない)』に相応しい、熱いメッセージではないでしょうか。


曲のテーマは「それぞれの決意」だそうですが、それを最も強く象徴しているのが、この歌詞だと思います。


映画の為に生み出された曲ですが、100%映画の為だけじゃなく、むしろ映画を通して自分たちの本心を表現した、と思わせてくれる言葉ですよね。


聴き手が胸に抱える「迷い」を振り払ってくれる曲ではないでしょうか。



それでは。






奥井雅美『あの日の午後』

今日は奥井雅美「Shuffle」カップリング曲『あの日の午後』を聴いた感想を。


この曲は、日本の女性シンガー・ソングライター奥井雅美が、2001年に発表した曲で、ハードな音色の演奏と包み込むようなメロディが印象的なロックバラードです。


アニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」のEDテーマ曲だったことでも有名な曲です。


演奏陣が非常に豪華。


なんとDrにジョシュア・イーガン、GtにTOTOスティーヴ・ルカサーを迎えています。


その為サウンドは洋楽の、それもHR/HM並の重さ。

日本のメジャーシーンでは中々聴けない音だと思います。


ただ、それと張り合う奥井雅美の声量も凄い。


元々松任谷由実含め、多くのミュージシャンのコーラスを経験して、びっしりと歌唱の基礎を身につけた彼女ですが、その技術が、存分に生かされている曲ではないでしょうか。


歌詞は、日常の幸せを描いたもの。


「切りすぎた前髪を 指差し笑うみんなと」


多くの人が体験したことがあるであろう、リアリティーと温かさを感じるフレーズですよね。


「少しずつ時は流れる」
「前髪僕のまぶたに」
「ふれる頃もきっとかわらぬ」
「夕焼けがみんなを包んで」


綺麗なノスタルジーを感じます。


音は大音量のロックサウンドで、ある意味「非日常的」なのに、歌詞にはすぐそばにいる友人や仲間たちへの友愛を込める。


そのコントラストが、曲の優しさを思い切り表現してくれているのではないでしょうか。


先のことで頭がいっぱいで、今を忘れてしまいそうなとき、身近な幸せを思い出させてくれる歌だと思います。



それでは。







Sonata Arctica『Wolf&Raven』

今日はSonata Arctica「Silence」収録曲『Wolf &Raven』について。


この曲は、フィンランドのパワーメタルバンドSonata Arcticaが、2001年に発表した曲で、荒々しいサウンドと作り込まれたメロディが特徴的なパワーメタルです。


タイトルは和訳すると、「狼と鴉」。


歌詞は幻想的。


「狼が鴉を食べている悪夢を見るのです」
「はらわたが皿の上にのっていて、私はそれを食べるのです」


ファンタジックとグロテスクが混ざる世界観が蠱惑的ですよね。


この曲は、とにかくメロディのスピード感が凄い曲です。

速さではSonataの全楽曲の中でも、トップクラスではないでしょうか。


さらにイントロから音数が多い為、それが曲の勢いを高めています。


加えて中間部分で急激に減速、というテンポチェンジが入り、そこからまたハイスパートなリズムに戻る、という緩急の効果で、その際に楽曲から感じる圧力はピークです。


GtとKeyのユニゾンも聴き手を惹き付けます。
演奏陣の技術面でも、彼らの持ち味を存分に楽しめる曲ではないでしょうか。


またAメロでの、Vo.トニーの早口パートがかっこいいです。

シャウトを連発しているのも、彼としては珍しいと思います。

それも、サビに入ると一気に滑らかな歌メロになり、強い歌声とはギャップのある、哀愁を表現してくれています。


ドラマ性も感じることができる曲ではないでしょうか。


テクニカルな疾走曲が好きな人に聴いてほしい曲ですね。



それでは。






中森明菜『帰省~Never Forget~』

今日は中森明菜『帰省~Never Forget~』について。


この曲は、日本の歌手中森明菜が、1998年にリリースした曲で、ダークな雰囲気とインパクトのあるサビメロが印象的なポップバラードです。


ドラマ「冷たい月」の主題歌。

また、オリコン週間シングルチャート20位以内に、8週にも渡ってランクインした曲としても知られています。


歌詞は、今はそばにいない恋人へ、「あなたとの思い出を忘れない」と叫ぶような内容。


「せめて今を恥じないで 負けないで生きている」
「だから同じ夢過ごした日々を忘れない」


突き刺さるようなメロディによく合う歌詞ではないでしょうか。


個人的に好きなのは、中森明菜の技術です。


A~Bからサビへと、急激にキーが上がる部分を、ナチュラルなトーンで歌い上げています。


CDジャーナルから

「地底を這うような前半からサビで一気に跳ね上がるという難解なメロディ」

とまで評された歌を、ここまで歌いこなすのは素晴らしいテクニックだと思います。


本人も、レコーディングの際は相当苦労したようで、高音部分については、

「(高音を出すと)だいたいみんな、声が可愛くなってしまうのですが、それが曲調に合わないので(そうならないように歌うのが)本当に難しかった。」

とコメントしています。


中森明菜といえば、その美しい容姿も魅力でしょうが、それに伴う歌手としての実力も、彼女をトップ歌手に押し上げた要因ではないでしょうか。


確かな歌唱力で表現される、哀しげな世界観の曲を、是非聴いてみてください。



それでは。