音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

江崎とし子『そこに空があるから』

今日はGARDEN「アドバンス・アドベンチャー」収録曲『そこに空があるから』について。


この曲は、日本の歌手江崎とし子が、2003年に発表した曲で、郷愁の雰囲気を持ったポップバラードです。


アニメ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」のED曲だったことでも有名な曲です。


メロディは、少し切なさもありますが、それ以上に優しさと懐かしさを感じます。


一聴した段階では、良い意味で少年向けアニメの曲には聴こえないのではないでしょうか。


歌詞は、やや静かな曲調とは対象的に、力強いもの。


「傷つかぬ者に 青空は見えない」
「迷い歩むたび 生命は輝く」
「振り向いてごらん 君のつけた道が」
「顔上げてごらん 未来を創るよ」


傷ついた人に、「前を向こう」では無く、あえて「振り向いてごらん」と語りかける。

今、無力感を感じている人でも、過去をよく振り返ってみれば、必ず何かを乗り越えているもの。

今を乗り切るヒントは過去に隠されている、というメッセージは、きっと沢山の人に当てはまるものだと思います。


大人も子供も関係無く、響く歌詞ではないでしょうか。


疲れた人が、また歩き出せるきっかけにしてほしい曲ですね。



それでは。






Arch Enemy『Silverwing 』

今日はArch Enemy「Burning Bridges」収録曲『Silverwing』について。


この曲は、スウェーデンメロディックデスメタル・バンドArch Enemyが、1999年に発表した曲で、変化が多彩なリズムと明るいメロディが特徴的なメロディックデスメタルです。


意外性では、メロデス界屈指の曲ではないでしょうか。


まずは歌詞。


「朝日が昇れば月は消える」
「糸車を回転させるんだ」
「おまえの人生を始めるんだ」


一見すると、応援歌系のポップ曲のようなポジティブさです。

一般のデスメタルバンドの曲では、なかなか見れないタイプの歌詞だと思います。


曲調は、これもデスメタルとしては珍しい、メジャーキーを多用したもの。


リズムはとても凶暴にも関わらず、それにこんな明るいメロディを自然に絡めることができるのは、凄いバランス感覚ですよね。


そしてその中で、何度も転調を繰り返し、最後にはスローなテンポに美しいメロディが流れ、幕を閉じる。


Arch Enemyといえば、女性Voを起用していることでも有名ですが、この曲を聴くと、それだけじゃなく作詞作曲でも、個性を出すことに成功した素晴らしいバンドである、ということを証明した曲だと思います。


「爽快なデスメタルがあっても良い」という人にオススメの曲です。



それでは。






Siam Shade『3/1の純情な感情』

今日はSiam Shade『3/1の純情な感情』を聴いた感想を。


この曲は、日本のロックバンドSiam Shadeが、1997年にリリースした曲で、爽やかな雰囲気と親近感のある歌詞が印象的なロックチューンです。


アニメ「るろうに剣心」のEDテーマ曲だった事でも知られ、また彼ら自身の最大のヒット曲でもあります。


メロディは、ポップ色が強く明るいもの。


実は彼ら自身の演奏力は、日本のメジャーシーンの中でもトップクラスに高く、メタルに近い曲や、RushやDream Theaterを好むDAITA(Gt)の影響で、変拍子を多用した演奏の難しい楽曲も数多く生み出しているバンドなのですが、その中では比較的シンプルな部類に入る曲です。


それでも、この曲が爆発な人気を誇ったのは、やはりメロディのセンスも素晴らしいからではないでしょうか。


歌詞は、世間一般の人からすれば、とても身近なもの。


「壊れるほど愛しても 3/1も伝わらない」
「純情な感情は空回り」
「I love youさえ言えないでいるMy heart」


好きな人に、自分の中では、精一杯アプローチしているつもり。
けれども、肝心の「愛してる」は言えない。


思い出の中で、特に青春時代にさかのぼると、共感できる人も多い歌詞だと思います。


こういう、ストレートだけれど、多くの人に伝わる歌詞を書くのは、実はとても難しいことではないでしょうか。


個人的には、演奏力以外にも、作詞のセンスもあるバンドだと思います。


ただ、この曲を聴いたファンの中には、一部になんと
「この曲を聴いて、好きな人に告白するのを諦めた」
という人もいるとのこと。笑

Siam Shade側は、そんなつもりでこの曲を作ったわけではないと思いますよ。笑


叶わなかった、甘く苦い恋を思い出しながら、聴いてみるのも良い曲ではないでしょうか。



それでは。






凛として時雨『abnormalize』

今日は凛として時雨『abnormalize』について。


この曲は、日本のスリーピースロックバンド凛として時雨が、2012年にリリースした曲で、作り込まれたサウンドと迫力の演奏が特徴的なポスト・ハードコアです。


アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」のOPテーマ曲としても知られています。


曲はアニメ製作側からのオファー後、TK(Vo,Gt)がたった2、3日でデモ作成したもの。


それなのに、この音色の細かさは、さすがの時雨です。


ドラムのリズムパターンが変則的で、楽曲の表情が豊かです。
加えて音圧も重い為、ぐんぐん迫ってくるような圧力があります。


ドラムの音だけで、ドラムソロの音源にできそうな程です。


さらに、歌メロが美しく、ファルセットの歌唱法が独特で味があります。
「妖しい」という表現が似合うのではないでしょうか。

ただVoのエフェクトがとても強い為、一聴しただけで歌詞を全て聴きとるのは難しいかもしれません。笑


基本的にややコア向けの楽曲が多いイメージの彼らですが、この曲はメジャーにもマイナーにも受けそうな細かさと、メロディの覚えやすさを持っていると思います。


キャッチーながらも、独創的な曲が聴きたい人に聴いてほしい曲ですね。



それでは。






Galneryus『Stuggle for the Freedom Flag』

今日はGalneryus「The Flag of Punishment」収録曲『Stuggle for the Freedom Flag』を聴いた感想を。


この曲は、日本のHR/HMバンドGalneryusが、2003年に発表した曲で、激しいメロディと精密な演奏が特徴的なパワーメタルです。


のちにベストアルバム「BEST OF THE BRAVING DAYS」にも収録された曲です。


歌詞には、強いメッセージが感じられます。


「後悔の海から太陽が昇る」
「これ以上失うものなど何もない」


大切なものを失くしてしまった。だからこそ怖れるものもない。


悲しみと決意が混ざった、痛切な歌詞ですよね。


曲のクオリティは、極めて高いです。


Vo.YAMA-Bの、ややデス声の混ざったシャウト、加えてよく通るハイトーンヴォイス、Gt.SyuのA~Bメロにかけてのアクロバティックなリフ、超絶的な音数のソロなど、様々なテクニックが詰め込まれています。


もはや、デビューしたての頃の曲とは思えません。笑

あらゆる意味で、本格派のメタル曲ではないでしょうか。


この曲から、ジャパメタに興味を持った人も多いようです。


海外のトップHR/HMバンドにもひけをとらない技術の演奏に興味がある人にオススメの曲です。



それでは。





浜崎あゆみ『Dearest』

今日は浜崎あゆみ『Dearest』について。


この曲は、日本の女性歌手浜崎あゆみが、2001年にリリースした曲で、切望の感情が込められたポップバラードです。


アニメ「犬夜叉」のEDテーマとして作曲された曲。
オファーが来た際浜崎あゆみは、初めてのアニメへの曲提供ということで、戸惑いがあったようですが、絵を見たら綺麗だったのでO.K.したとのこと。


メロディは、とても寂しげです。

Aメロ部分は、消え入りそうなほど静かに歌い上げられています。


しかしサビに入ると、まるで願いごとをするように、希望が込められた歌い方に変わっていきます。


それでも、ポジティブの中にもどこかナイーブな感情が残されているように感じるのは、彼女の表現力でしょうか。


歌詞の内容は、「犬夜叉」の世界観に合わせたもの。

しかしその中にも、彼女自身の気持ちも表現されているそうです。


「本当に大切なもの以外」
「全て捨ててしまえたらいいのにね」


この部分について彼女は

「アーティストとして有名になって、色々なものを守ってきたけど、それに対してのちょっとした反抗が込められているのかな」

という内容のコメントをしています。


「その頃人気絶頂期で、歌うことが義務みたいになり、歌手を辞めようとしていたけれど、この唄でやっぱりまた歌い続けよう、ていう気持ちになった」


当事の彼女は世間からみれば、あらゆることが順風満帆に見えていたかもしれませんが、成功したからこその葛藤に悩まされていたようですね。


けど、そんな気持ちも歌に変えることで、わずかかもしれませんが、救われることが出来た。


歌手だからこその苦しみと、歌手だからこその喜びが込められた、奥が深い曲ではないでしょうか。


失望と救いの両方の気持ちに溢れた曲を、是非聴いてみてください。



それでは。





氣志團『One Night Carnival』

今日は氣志團One Night Carnival』について。


この曲は、日本のロックバンド氣志團が、2002年にリリースした曲で、軽快なリズムと温かなメロディが特徴的なロックチューンです。


インディーズ盤、メジャー盤(2002年)、メジャー盤(2013年)が存在しますが、ここでは2002年のものについて書かせていただきます。


いわゆる「ヤンクロック(ヤンキー+パンクロック)」曲。
彼らの代表曲としても有名です。

歌番組やバラエティ番組でもよく演奏される為、知っている人も多いと思います。


歌詞は、男らしいながらも愛嬌があります。


「行こうぜ、ピリオドの向こうへ」


おそらくチェッカーズのオマージュですよね。笑

ヤンキー要素がある先輩バンドへの、リスペクトが感じられます。


「もうすぐ海が見える さみしがり屋達の伝説さ」


映像的に捉えると、とても壮大で、それでいてどことなく親近感もあるフレーズですよね。


デリケートなセンスを感じる歌詞ではないでしょうか。怖いファッションに似合わず。笑


曲調は、いわゆる昔のディスコミュージックのよう。

80年代の音楽の、良いところを使って作曲されているイメージです。

しかし、その中にも現在のJ-POPの要素が、自然に織り込まれていて、今の人が聴いても聴きやすくなっています。

実は、非常に完成度が高い曲ではないでしょうか。


これほどの曲の原型を、インディーズ時代に作っていたのは、凄い作曲センスだと思います。



かっこいい懐かしさを持つ曲を聴きたい人にオススメの曲です。



それでは。