音の日

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ドラゴン・フォース『Heros of Our Time』

今日はDragon Force『Heros of Our Time』について。


アルバム「Ultra Beatdown」収録。

この曲は、イングランドのスピードメタルバンドDragon Forceが2008年に発表したパワーメタルです。


とても起伏に富んだ曲。

サム・トットマン(Gt)、ハーマン・リ(Gt)のうねるような激速プレイは相変わらずですが、今回は特に
デイヴ・マッキントッシュ(Ds)のドラムプレイが冴えたっています。

もちろんスピードもそうですが、1音1音の音の太さ。

ドラムというのはどれだけ速く叩いても、音圧が小さいと疾走感というのは出しにくい楽器ですが、デイヴのこの曲でのプレイは、ドコドコと超攻撃的なサウンドを響かせてくれています。

旋律重視のパワーメタル界では時に忘れられがちですが、やはり重い音色はメタルの原点。

Dragon Forceの楽曲が、テンポは同じでも他のメタルバンドの曲より速く聴こえるのは、彼の功績が大きいのではないでしょうか。

ZPサート(Vo)のサビでの歌声も、いつも以上に目立ちまくり。

始めてDragon Forceを聴く人の意見に「どの歌メロがサビなのかわからない」という声がたまにありますが、この曲は一聴しただけでもサビが解るほど歌メロがキャッチー。

良い意味でポップ成分も豊富なボーカルメロディです。


従来のDragon Forceの楽曲と比べて特徴的なのは、その緩急。

途中で入る静寂パートや、ギターソロ部分での減速など、聴き手が様々な体感速度で曲を楽しめるように工夫されています。

ややプログレッシブメタル感もある曲ではないでしょうか。

これまで「美しいメロディにブラストビートをのせる」という手法で多くのファンを唸らせてきた彼らですが、ここにきてさらに+aの要素を足してくれました。

美メロ+疾走感+ドラマ性を兼ね備えた、Dragon
Forceの進化を感じさせてくれる曲です。

この複数の要素を巧みに一曲に詰め込むバランス感覚は、幼い頃から緻密なクラシックギターの素養のある、メインコンポーザーのサム・トットマンのセンスが大きいのかもしれませんね。


他のDragon Forceの楽曲とは、似ているようで違う曲を聴いてみてください。



それでは。