音の日

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See―Saw『あんなに一緒だったのに』

今日はSee―Saw『あんなに一緒だったのに』


この曲は、日本の音楽ユニットSee―Sawが2002年にリリースしたポップロックです。

アニメ「機動戦士ガンダムSEED」のEDテーマとしても知られています。

神秘的な哀しさが漂う曲。

曲の随所に宗教音楽のようなコーラスが散りばめられ、それがストリングスと混ざりあい、聴いているとまるで曲の登場人物の心の中に直接入り込んだような感覚にみまわれます。

ただミステリアスなだけなだけじゃなく、メロディ自体も美しい。

ふんわりとした旋律なのに、極めて芯の強い感情が伝わってくるイメージです。

特に特徴的なのがサビ。

メロディ自体はキャッチーなのに、決して解りやすくは無く、それでいて聴くとしばらく頭から離れない、という不思議な印象深さがあります。

もちろん石川智晶(Vo)の濃淡を抑えた冷静な歌い方も、そのミステリアスさの要因の1つです。


詞は、強い寂しさが詰まったもの。

「あんなに一緒だったのに 夕暮れはもう違う色」

おそらくは、アニメの主人公のキラ・ヤマトと親友のアスラン・ザラが、物理的にも精神的にも距離が空いていった、その時の心境を描いたもの。

心変りしていく友人の心を、さっきまで明るく輝いていたのに、夕方を終える頃には暗い色に変わり、静かに沈んでいく太陽に比喩したようです。

以前、この曲についてSee―Sawがインタビューを受けた際にメンバーが、「本当の意味でわかりあえる人には、なかなか出逢えないと思うんです。」と答えていましたが、その認識がとても綺麗に表現された詞ではないでしょうか。


彼女達自身の初のオリコン週間シングルチャートでトップ10入り(最高順位5位)を記録した楽曲ですが、それに相応しいクオリティ、感情量だと思います。


個性と鮮やかさを兼ね備えた歌を聴いてみてください。



それでは。