クイーン『Bohemian Rhapsody』
今日はQueen『Bohemian Rhapsody』について。
アルバム「A Night at the Opera(邦題:オペラ座の夜)」収録。
この曲は、イギリスのロックバンドQueenが1975年に発表したプログレッシブロック・バラードです。
ロック界の大古典とも言えるバラード。
ロックファンの間ではビートルズの「Let it Be」、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」と並び称されることもあります。
音楽的には歌劇を連想させるもの。
ロックとオペラを融合したような曲ですが、
前半で叙情的なバラード、それが終わると泣きのギターソロを経て、一気に変化。
有名なオペラチックな中盤に入ります。
さらにテンポ・チェンジを経てハードロックパートが始まり、最後にはフレディ・マーキュリー(Vo)のピアノに導かれるようにラストを迎える。
各パート緻密に作り込まれている事も見事ですが、その「つなぎ方」に全く違和感がないところに驚きます。
劇的なのにスムーズ、というイメージでしょうか。
作曲者はフレディですが、メロディの良さだけじゃなく、彼の楽曲構成力も堪能できる曲になっています。
「母さん、あぁ母さん」
「時々 考えてしまうよ」
「いっそのこと生まれてこなきゃよかった」
殺人を犯して裁きを待つ少年の心境が綴られた歌詞が、穏やかな曲風とコントラストを演出しています。
中盤のオペラパートでの少年の心の中の天使と悪魔の掛け合いは、流麗なメロディながら一種のカタルシスを聴き手に与えるもの。
「ここまでいくとドラマティックじゃなくて“ドラマ”のよう」
と思わせる程のストーリー性がこの曲の真骨頂です。
ストーリー性と言えば前述の「天国への階段」も劇的な展開が売りのバラードで、大きなテンポチェンジや転調バートなど、共通点も多いんですよね。
ロックファンとはバラードの中にも“刺激”、“非日常感”を求めるものなのでしょうか。
ロック界の伝説のバラードを聴いてみてください。
それでは。