ヴァン・ヘイレン「Dreams」
今日はVan Halen『Dreams』について。
アルバム「5150」収録。
この曲は、アメリカのHR/HMバンドVan Halenが1986年に発表したハードロックです。
名ロックバンド「フォリナー」のギタリスト、ミック・ジョーンズがプロデュースを手掛けた事でも話題になりました。
タイトルの通り、人生に夢を持つ事の意味を表現した曲。
「流した涙を集めて取っておくんだ」
「あぁ 、そいつらが夢を作るんだよ」
目標を追っている内に感じた悔しさや、挫折。
それらを「気にするな」とも「忘れろ」とも言わず、「忘れなければその悔しさは、必ず次に活かせるよ」と、失敗も含めて自分の力にできるというメッセージが綴られています。
もし同じ言葉を、特に夢も何も叶えていないその辺のおじさんが言ったら、説得力に欠けるのかもしれません。笑
しかし当時すでにヴァン・ヘイレンは世界的ロックバンドとして名を馳せていました。
その彼らがこの言葉を語る事には、一定の重みがあるような気がします。
こういう頑張る人の背中を押すようなメッセージソングは、90年代以降の日本ミュージシャンにも通じる所がありますよね。
この曲で光るのは、なんと言ってもエディ(エドワード・ヴァン・ヘイレン)のギタープレイ。
ソロパートが2度あり、1stソロはメロディアスに、2ndソロはテクニカルに、という印象。
特に2ndでのタッピングの多用は、エディ「らしさ」が前面に出たプレイ。
テクニカルなのに不思議と、それをひけらかしているようには聴こえないのが、彼のプレイのかっこいい所です。
さりげにマイケル・アンソニー(Ba)のベースも味があり、絃楽器でありながら、ピアノ曲のような音の動かし方をしています。
エディのプレイがとても派手な為に埋もれがちですが、彼のプレイも一聴の価値ありではないでしょうか。
もちろんサミー・ヘイガー(Vo)の太い声でのハイトーンシャウトもキレキレ。
デイヴィッド・リー・ロスの個性派の歌声も良いですが、技巧派の彼の歌唱はこの曲との相性が特に良いと思います。
一見ストレートな「ポップの性格を含むハードロック」なようで、細やかな技巧が散りばめられているのが本作の魅力です。
キーボードの多用など「Jump」の流れもくんでいるので、「「Jump」は好きだけど、この曲はまだ聴いてないな」という人には聴いてみてほしい曲ですね。
それでは。