音の日

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Dir en Grey『理由』

今日はDir en Grey「Macabre」収録曲『理由』を聴いた感想を。


この曲は、日本のロックバンドDir en Greyが、2000年に発表した曲で、メロディックな曲調と悲痛な歌詞が印象的なミドルテンポのロックです。


メンバーいわく、アルバムの中でも、1度はシングル候補にあがった曲とのこと。


メロディはDir en Greyの曲の中でも、とてもキャッチーな部類に入る曲。


リズムやリフも、彼らのものとしてはシンプルです。

しかしそのことが、かえってメロディを引き立てることになり、そこに込められた空しさ、悲しみを強調する効果を生んでいるのではないでしょうか。

儚げなギターソロが綺麗です。


歌詞は、非常にヘヴィなもの。


「8月5日土曜日 空に雲は無く」
「ビルの最上階から 気付けば別れを告げて」


テーマは「ビルから飛び降りようとした主人公の、その飛び降りた瞬間にフラッシュバックした記憶」とのこと。


ファンの間でさえ「読んでいると、鬱になりそう」などと語られる内容の歌詞ですが、メロディがキャッチーな為暗くなりすぎず、良い意味で聴きやすさが残されている曲だと思います。


「信じることは辛く 気付かれない様に」
「独りで泣いていた 君に分からぬ様」


過去の経験から、大切な人を信じることにさえ苦しみを感じてしまう主人公が、辛さのあまり涙を流す場面が描かれています。


愛する人がいるからと、全ての人が救われるとは限らない、という現実を突きつけるような言葉。


それをここまでダイレクトに表現しても、聴き手に違和感を感じさせないのが、彼らの凄いところだと個人的には思います。


他人に心を開けず、自己嫌悪に陥ったり、社会に絶望感を感じた経験がある人には、届くものがある曲ではないでしょうか。


それでは。