T.M.Revolution『Vestige』

今日はT.M.Revolution『Vestige』について。

この曲は、日本の音楽プロジェクトT.M.Revolutionが、2005年にリリースした曲で、厚いサウンドと切ないメロディが印象的なロックバラードです。

アニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」挿入歌として知られ、また週間オリコンチャート１位を獲得した曲でもあります。

曲調は、とても壮大です。

まるで、映画音楽のような重厚さがあります。

そして、相変わらずVo.西川貴教の歌声が力強い。

このハイパワーな歌声は、スケールの大きい曲調にあっているのではないでしょうか。

タイトルの『Vestige』の和訳は、「傷痕」。

歌詞のテーマは、

「「傷は治ってもずっと痕が残るもの」であることから、人間の業について歌い上げる楽曲」

とのこと。

「終わって泣いても 代わりを作って」
「総ては忘れる為にある…？」

おそらくアニメの世界観に合わせて、戦場を舞台にした歌詞だと思いますが、戦いで大切な人達を失って、その時は悲しんても、時間がたてば他に愛する人を見つけて、その想いを忘れてしまう人間の一面が描かれています。

「犠牲になった人達も、結局最後には忘れられてしまうのか？」と、空しさのこもった問いかけです。

「掲げたそれぞれの灯を 命と咲かせて」
「運んで往くことが運命」

これは、おそらく登場人物達が、自分の志を守る為に、避けられない戦いに身を投じる様子を描写したものでしょうか。

歌詞だけでも充分切実ですが、西川貴教の表現力のある歌声でこのフレーズを歌われると、聴き手はまるで、この詞の世界の中に、映像的に引き込まれていくような感覚になると思います。

アップテンポのロックナンバーを歌う彼も良いですが、個人的にはもっとこういう、冷厳で叙情的な曲を彼には歌ってほしいですね。

世界の哀しみ、人間の信念を歌う西川貴教の歌声を、是非聴いてみて下さい。

それでは。