LiSA『Rising Hope』
今日はLiSA『Rising Hope』を聴いた感想を。
この曲は、日本の女性歌手LiSAが2014年にリリースしたロックチューンです。
中村悠一、早見沙織、内山夕実が声優として出演している事でも知られるアニメ「魔法科高校の劣等生」のOPテーマとしても有名。
劇的で超熱い曲。
BPM約190前後という、スピードメタル級の速さで駆け抜けていきます。
よくある「少しロックっぼいアニソン」のような感じではなく、バリバリのロックな圧力を放つところが印象的。
何より良いのが、その速さの中にも高速スライダー的に変化が詰め合わせられているところ。
LiSAの歌声が一本調子ではなく、箇所によってはベルカントで、箇所によってはシャウトがかかったかっこいい声を使い分けています。
そもそも声量豊かで音域も拾く基礎歌唱力が高い為、総じて聴き応えがある歌声なんですよね。
2番での急なラップパートもオシャレ。
LiSA本人がこのラップパートを「レコーディングの時に歌っていて楽しかった」と語っている通り、その明るい気持ちがリスナーに伝わってくるような感じがあるところが面白い。
かっこよさの中にも遊び心があるボーカルパートです。
バックの演奏も派手で、ドガガガガッと手数の多いドラムに、リバーブのかかった残響出しまくりのギターが音に拡がりを与えています。
ロックの中でも古典的なロックというよりは、エフェクトを多用した時代の流れを踏襲したロック、というイメージ。
普通ここまで電子的にアレンジするとロック元来の迫力を損なうものですが、この作品に関しては逆で、音を厚くする事で更にロックのエネルギーを増して熱量を上げているところが魅力的な曲です。
ちなみに余談ですが、「iTunes配信チャート」において、2014年に50日連続で1位を獲得していた松たか子の世界的有名曲「レット・イット・ゴー」(“アナと雪の女王”日本版主題歌)を初めて抜いて1位の座を奪った曲でもあります。
しかも次回の同チャートでも更に1位を獲得し、
「「レット・イット・ゴー」による連続1位記録を止めた曲」と呼ばれるようになりました。
その曲を発表したアーティストが、当時まだ有名になりたてだった若手歌手だった、という事でも相当な話題に。
人気とそれに、相応しいクオリティを強く兼ね備えている作品です。
圧力と急な変化で、全てを薙ぎ倒すような曲を聴いてみてください。
それでは。