音の日

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トリヴィアム『Entrance Of The Conflagration』

今日はTrivium『Entrance Of The Conflagration』について。


アルバム「The Crusade」収録。

この曲は、アメリカのHR/HMバンドTriviumが2006年に発表したメタルコアです。


コロコロ変わる展開が良い曲。

スラッシーな疾走リフが、プログレのようにリズムを変えながら爆走していきます。

普通、リフやリズムが派手な曲は、ボーカルメロディは単純に作る事も多いイメージですが、マシュー・キイチ・ヒーフィー (Vo)の歌う歌メロはとても美しい。

以前マーティ・フリードマン

「僕の考えでは、アメリカの音楽ファンは歌唱力、歌詞、イメージ、踊れているかどうかを重視するのに対し、日本の音楽ファンはメロディを最優先する」

と語っていましたが、激しい曲でも歌メロの美しさを大切にする姿勢が、トリヴィアムが日本でも受け入れられた理由かもしれませんね。

どことなくメロディに「懐かしさ」がある所が好きです。


所感として、本作のハイライトは中間部の楽器隊のグルーヴ。

いきなりドラムが停止。

そして弦楽器の高速の刻みだけは流れ続ける「タメ」。

そして一気にドラムの高速フィル、ギターリフ、ベースの刻みがひとかたまりになっておしよせる。

その時点でクライマックスとして充分なのですが、そこからトドメに「オォーッ!オォーッ!オォーオォッ!!」の漢コーラスが炸裂。

パワーメタルのクワイアのように品のある声の良さもありますが、こういうメタルコアの、力で押し切る雄叫びコーラスも感情剥き出しでクールです。

トリヴィアムというと、数々のジャンルのメタルの要素を綺麗に織り混ぜる所が個性のイメージですが、部分を見るとパワープレイも散りばめられている所が良い。

乱暴な暴力性ではなく、知的な暴力性。

終始激しいのに、どこか静けさを感じるメタル曲です。


コンパクトなようで、まるで自然のように大量の要素が詰め込まれたメタルを聴いてみてください。




それでは。