エド・シーラン『Thinking Out Loud』
今日はEd Sheeran 『Thinking Out Loud』について。
この曲は、イギリスのシンガー・ソングライターEd Sheeranが2014年にリリースしたポップバラードです。
ビルボードHot100チャートのUKチャートでも超長期間1位。
イギリスのチャートで52週間チャートイン。
オフィシャルビデオのYouTubeでの再生回数は27億回以上(2019年6月30日時点)。
…等々、挙げればキリが無いほどの大量の記録を残した曲。
海外の結婚式では、もはや定番の超メジャー曲です。
とてもピュアで、それでいて壮大な想いが込められたバラード。
アコースティックギター主体で、余分な音の無い、構造が特徴的。
エド自身の、柔らかなのに不思議な密度のある歌唱は、伝説のロックボーカリスト、ジョン・レノンを彷彿とさせます。
本作で温かいのは、やはり歌詞。
「そう 僕は70歳になってもきみを愛してる」
「23歳のように 僕の心はいまだ激しく恋してるんだ」
「幾千もの星の光の下で口づけしたいよ そして僕の胸の鼓動にきみの頭を預けて」
“僕の君への愛は、何歳になっても変わらない”という想いが綴られています。
「永遠の愛」をテーマにした作品と言えば、日本でもXjapanのYoshikiが生み出した至宝のバラード「Forever Love」がありますが、それが去り行く愛する人に、
“僕はいつまでも君を愛してる だから行かないで”
とあくまで別れの要素が含まれているのに対し、本作のそれは、
“いつまでも一緒だよ”
と、今そばにいてくれる人に向けられたものである、という意味で毛色の違うものになっています。
もともとエド自身、以前は「The A Team」で麻薬中毒の女性をテーマにしたシビアな歌で名を馳せた歌手。
それが、こういうまっすぐな愛を歌える部分もあるのが面白い。
ある時は社会問題を絡めた歌を歌い、またある時はストレート過ぎるラブソングを歌う。
さっき例に出したジョン・レノンも、薬物に関する歌や、果ては「ジョンとヨーコ」ようにひたすら“ヨーコォォッ” “ジョーンッ”と、奥さんとひたすら名前を呼びあう超直球なラブソング(?)など、色んな感情を歌うアーティスト。
エアロスミスもそうですが、良いアーティストは1つのテーマにこだわらず、色んな心境、想いを歌いたがるものなのかもしれませんね。
誰もが望むけれど、手に入れるのは難しい。
だからこそ尊い愛を歌った歌を聴いてみてください。
それでは。