B'z『HOME』
今日はB'z『HOME』について。
この曲は、日本のロックユニットB'zが1998年にリリースしたポップバラードです。
金城武、山本未來、椎名桔平が出演した事でも知られる映画「不夜城」の主題歌としても有名。
心の拠り所の大切さを伝えてくれる曲。
「言葉ひとつ足りないぐらいで 笑顔ひとつ忘れただけで ほんの少しのすれ違いだけで 全部あきらめてしまうのか」
「愛されるばかりが能じゃないだろう」
「さあ見つけるんだ 僕たちのHOME」
元々
稲葉浩志(Vo)の「自分の中のよりどころ、ゆるぎないもの、それがあれば当面何がおきても大丈夫」
という思いから生み出された作品との事。
「さあ見つけるんだ 僕たちのHOME」とは、歌詞の流れから考えて「お互いを大切にしあう事で、その2人の時間を僕たちの居場所にしよう」という意味でしょうか。
大事なのは「何処を」居場所にするかではなく、「誰との」時間を居場所にするかだという鋭くも温かい稲葉浩志の、一種の思想が綴られた作品です。
少し毛色は違いますが、後の木山裕策が父と子供の愛を表現した歌「home」がヒットしたように、日本人というのは「自分達だけの居場所の尊さ」を描いた作品を好むところがあるのかもしれませんね。
ただ、もちろん居場所がある事は良い事ですが、それを逆に言えば自分達の居場所「以外」の場所、たとえば職場や学校などに安らぎを感じている人が日本には少ない可能性がある、という事もいえます。
心許せる人がいる事の尊さと寂しさ、両方を示したいるような曲ではないでしょうか。
音楽的にもフックが多くユニーク。
ロックサウンドにオーケストラ、ストリングスを絡めるバンドはいくつもあるでしょうが、イントロ部分でのアコーディオンなど、他のロックバンドてはなかなか聴けない独特な楽器の組み合わせか楽しめます。
民族楽器の音も組み込まれていてエスニック。
「さまよえる蒼い弾丸」もそうですが松本孝弘(Gt)は民族楽器や前述のアコーディオンなど、一般にロックバンドの演奏に使わない楽器を違和感なく楽曲に取り入れるのが上手いですよね。
「弘法筆を選ばず」ではないですが、芸事の本質を理解している人は、道具に縛られないものなのかもしれません。
シリアスな歌詞と、コーラスに出てくる「ひみつのアッコちゃん」に登場する魔法の呪文「テクマクマヤコン」など遊び心とのギャップ感も含めて楽しんで聴いてみてください。
それでは。