ディオ『We Rock』
今日はDio『We Rock』について。
アルバム「The Last In Line」収録。
この曲はアメリカのHR/HMメタルバンドDioが1984年に発表した正統派メタルです。
ヴィニー・アピス(Ds)のドラミングが熱い曲。
連発される叩きまくりのロールが、リズムのドライブ感をめちゃくちゃに高めてくれています。
現代ではメタル曲での「疾走感のあるリズム」と言えば、デス・スラッシュメタルのようなブラストビートを指すことが多いですが、そういう現代的な技法を使わなくてもヴィニーのビートは独特なスピード感を持っているのが特徴的。
そもそも一発一発が不思議な音というか、「どういう叩き方したら、こういう音が鳴るんだろう」という、フックのある音色なんですよね。
ヴィニーのドラミングと言えばパワフルな面が取り沙汰されがちですが、この面白いサウンドがもっと注目されても良い気がします。
また正統派のメタル曲なだけあって、 ヴィヴィアン・キャンベル (Gt)のリフもかっこいい。
シンプルな3度リフなのですが、それが80年代メタルらしい渋さを際立たせます。
特にソロパートが終わり、トリルをギューンと伸ばした後にリフに「戻る瞬間」がクール。
ロニー・ジェイムス・ディオ(Vo)のボーカルメロディがストレートだからこそ、演奏陣の技、音同士の間の取り方との類比が蠱惑的な楽曲です。
リズムにのせられている内に、気が付くと共にサビを歌いたくなってしまう曲を聴いてみてください。
それでは。