音の日

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GLAY『時の雫』

今日はGLAY時の雫』を聴いた感想を。


この曲は、日本のロックバンドGLAYが2004年にリリースしたポップバラードです。

釈由美子が出演している事でも知られるドラマ「スカイハイ2」のEDテーマだった事でも有名。


GLAYの曲としてはかなり演奏時間が長い曲。

演奏時間7分を越えるGLAY楽曲の中では大作ですが、長くてもダレを感じさせない、強い情意で聴き手を包んでくれます。

特徴としては、とにかくストリングス(Key)がきらびやか。

一般のシンフォニックロックほど派手なプレイはしていないのですが、必要な時、必要な量、必要なタイミングでのみ的確に動き、神秘的な存在感を示しながらも、他楽器の音と調和を保っています。

これ程までにストリングスが美しい作品。

にも関わらずTAKURO(Gt)いわく本来「キーボードがなくても成立する曲。」

ではなぜキーボードの音を入れたかと言うと「溝口肇さんとやりたかったから」、との事。

ストリングスでのアレンジをさせたら日本屈指、とも言われる名編曲家ですが、以前から彼のファンだったTAKUROが、彼との共演を望み意図的にストリングスを入れたそうです。

その目論見は見事成功。

ロック演奏ながらもどこかに温かさのあるGLAYの演奏と、高級感がありながらもしとやかさが巧み
に解け合っています。

ストリングスが無くても成立はしても、ストリングスがあったから成功した、と言える曲ではないでしょうか。

ちなみに歌詞は、

「見送りはわざとはしゃいでは サヨナラの言葉飲み込んだ」

「変わり無いかな? 傷付いてるかな? 決してあなたには届かない 想っている事忘れないでいて 時の雫がホラ囁いて」

と、愛しい人との決別をテーマにしたもの。

別れる際に雰囲気を暗くしない為にわざと明るく振る舞いますが、本当は別れる事を受け入れきれない為に「サヨナラ」の言葉が口から出てこない。

曲調は幻想的なのに、一種の「リアルさ」のある歌詞が哀調を帯びます。

リアルな詞をファンタジックなメロディにのせる。

これはGLAYのバラード曲の多くの共通点かもしれませんね。


清らかな妖しさのある曲を聴いてみてください。



それでは。