音の日

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ボン・ジョヴィ『You Give Love a Bad Name』

今日はBon Jovi『You Give Love a Bad Name』について。


アルバム「Slippery When Wet」収録。

この曲は、アメリカのHR/HMバンドBon Joviが1986年に発表したロックチューンです。

コンパクトながらインパクトに溢れる曲。

どことなくゲイリー・ムーアを連想させるような佇まいを感じます。

ボン・ジョヴィのメジャー曲の中でもこれ以上は無い、という程シンプルな作品ですが、それだけに彼らのエネルギッシュなパッションを直球で感じられる内容。

構成は非常にオーソドックスです。

Aメロはポップ調の明るい雰囲気で始まり、Bメロでグンッと盛り上がる。

そしてその後は、そのBメロの勢いさえ凌ぐほどの、超パワフルなサビに突入します。

おそらく本作のメインである箇所と言えると思いますが、それに相応しいエネルギー量と、世界的知名度を誇るのがこのサビ部分です。

一見簡素なメロディですが、ジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)のあまりにも強烈な声量にはかえってこういうパワープレイなメロディの方が相性が良い気がします。

また、バックの壮大なコーラスもそのサビを強調。

おそらくアレック・ジョン・サッチ(Ba)のモノの思われる超ハイトーンのハモりが、ジョンの歌声に後ろから背中を押すように加速感を付与。

力押しのようで高級感がある、高潔な泥臭さが本作の美点ではないでしょうか。


ちなみに余談ですが、ボン・ジョヴィとしては初の全米チャート1位をとった曲でもあります。

当時のボン・ジョヴィは、ジョンいわく一般の人達は「ボン・ジョヴィってバンド名が、ジーンズなのかピザ屋なのかも分かってなかったんだ」と冗談混じりに語る程のマイナーバンド。

それが本作の大ヒットを皮切りに、アメリカで知らない人はいない程のロックスターの地位を磐石なモノに。

実は元々「en:Heaven in Your Eyes」 で有名なカナダのロックバンド「LOVERBOY」に提供する予定だったけれど頓挫した曲との事。

この曲が無ければあんなに早くボン・ジョヴィが出世できなかった可能性もある事を考えると(Livin' on a Prayerもあるので、大丈夫だったかもしれませんが)、結果オーライだったわけですね。笑

最近でもThe 1975が「ザ・サウンド」をあのワン・ダイレクションに提供しようとしましたが、彼らに響かなかった為に自分達の曲として発表したらそれが大ヒット、というエピソードがありましたが、

「他ミュージシャンに捧げるようとした曲を自分で発表したら売れた」

というのはミュージシャンあるあるとしてカウントしても良いかもしれません。笑


彼らを世界的スターに押し上げた名作を楽しんでみてください。



それでは。