音の日

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大黒摩季『夏が来る』

今日は大黒摩季『夏が来る』について。


この曲は、日本のシンガー・ソングライター大黒摩季を1994年にリリースしたポップロックです。


音楽専門誌でも頻繁に取り沙汰されたように、歌詞がユニークな曲。

「"何が足りない どこが良くない" どんなに努力し続けても」
「選ばれるのは Ah 結局 何も出来ないお嬢様」

婚期を逃しかけている女性の気持ちがストレートに綴られています。

ネットニュースではある人のアラサー女友達が、この曲を聴いたら共感のあまり大声で叫んだ事が話題になっていましたが、「急いでいる」女性に突き刺さる歌詞のようです。

大黒摩季が自身の事を書いたのだとしたら、正直過ぎて面白いですよね。笑


とは言え決してふざけている歌詞ではなく

「物事いろいろ知ってしまうと 瞬発力が無くなるもので」
「運命の人だと思っても 経験が邪魔して素直になれない」

と、読み手が切実に考えさせられてしまうような歌詞も。

よく「小利口ならバカの方が良い」というように、半端に世の中を知ると、世の中障害だらけに見えてしまいがちで、つい何事にも二の脚を踏んでしまうようになるんですよね。

他人や社会に怯えながら、それでもあえて「私の夏はきっと来る」(夏の太陽のような明るい希望が来る?)と叫ぶ。

自分の未来を悲観しがちな全ての人を励ますメッセージソングではないでしょうか。


ちなみに楽曲面も秀逸で、編曲担当があのZARDT-BOLANWANDSにも楽曲提供した事でも知られる名アレンジャー葉山たけし

特にアップテンポなわけでもない演奏なのに、リスナーのテンションをぐんぐん挙げてくれるような楽曲進行。

割とナイーブな内容の歌詞には、この位エネルギッシュな曲調の方が釣り合いが取れると思います。

一聴で覚えられるほどシンプルでインパクトのあるメロディメイクはこの人の十八番。

今の日本では数少ないロックな女性歌手との最高の相性が楽しめる楽曲ではないでしょうか。


サマーソングらしく爽快で、それでいて程よく影が残る曲を聴いてみてください。



それでは。