ブラック・サバス『Iron Man』
今日はBLACK SABBATH『Iron Man』について。
アルバム「Paranoid」収録。
この曲は、イギリスのHR/HMバンドBLACK SABBATHが1970年発表したドゥームメタルです。
中毒性のある構造が特徴的な曲。
ギーザー・バトラー(Ba)のベースがぐるんぐるん動き回っているのに対し、トニー・アイオミ(Gt)の奏でるギターリフはすぐに覚えられるほどシンプル。
一度耳にするとしばらく頭から離れないキャッチーさを演出しています。
何かをズルズルと引きずるような、心地いい不気味さがある音の動きです。
面白いのは、極端なリズムの緩急。
ゆっくりしたパートと、スラッシュのような疾走パートが使い分けられています。
こういう「スローなリズムから、加速」的な流れは現代メタルでは王道ですが、この当時ではまだHR/HM界では少数派というか、珍しかったんですよね。
後人のメタルミュージシャンに「こういうやり方ももあるんだよ」と最新式の表現法を周知させた功績は非常に大きいと思います。
純粋な楽曲のかっこ良さだけじゃなく「影響力」という観点でも尊いメタルではないでしょうか。
メンバー交代の度に音楽性が変化するサバスですが、その中でも「初期」感のあるクールさが込められた楽曲を聴いてみてください。
それでは。