音の日

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オジー・オズボーン『Mr. Crowley』

今日はOzzy Osbourne『Mr. Crowley』について。


アルバム「Blizzard of Ozz (邦題:ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説)」収録。

この曲は、イングランドHR/HMミュージシャンOzzy Osbourneが1980年に発表したヘヴィメタルです。


ランディ・ローズ(Gt)のギターが大活躍する曲。

激しいのですが品があり、荒々しいようですみずみまで整えられたメロディが特徴的。

ペンタトニックスケールの多用など王道な面もあながら、当時としては数少ない横方向に動くフィンガリングの導入など、稀少な技術が使用されていてユニークです。

そもそもこの時代アグレッシブながら繊細な、こういうネオクラシカルメタルなプレイをしていた人自体が珍しいかったんですよね。

この後イングヴェイ・マルムスティーンがデビューしてからネオクラシカルは一気にメタル界のメジャーなジャンルに出世していきますが、まだマイナージャンルだったこの曲調に到達したのは凄い。

メタル界の歴史的にも意義のある曲ではないでしょうか。
(ちなみにそのイングヴェイ・マルムスティーンは本作をカバーした事があります。)


しかし、メインメンバーのオジー・オズボーン(Vo)も負けない存在感を放っています。

ジーの個性とも言える、ややゆるい発音ながら男らしいが楽曲のメタル成分を濃密に。

こういう綺麗な曲調に綺麗な発音の歌声をのせるとHR/HM曲としては激しさに欠けがちですが、あえてオジーのような退廃系の歌声をのせる事で、曲の均整がとれているように感じます。

HR/HM界屈指の個性派ボーカルとして知られるオジーですが「この味を出せるのはオジーだけ」と多くのメタルファンに思わせる事ができるのが彼の強さ。

ギター&ボーカルの異なる個性のぶつかり合いが本作の真骨頂ではないでしょうか。


独創的で「泣き」のメロディまで楽しめる楽曲を聴いてみてください。



それでは。