音の日

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ストラトヴァリウス『Black Diamond』

今日はStratovarius『Black Diamond』について。


アルバム「Visions」収録。

この曲は、フィンランドのパワーメタルバンドStratovariusが1996年に発表したネオクラシカルメタルです。


激しさの中にある叙情性が綺麗な曲。

ティモ・コティペルト(Vo)の歌うボーカルメロディ、特にサビメロが力強くも哀愁を帯びており、「パワフルなのに脆い」という神秘的な美しさを放っています。

日本のネオクラシカルメタルファンの中にはたまに、海外のネオクラ系バンドを日本のそれと比較した時に、「ギターやシンセの動きはかっこいいのに、歌メロが味気ないバンドが多い」という意見を言う人もいます。

日本人は歌謡曲文化があるせいか、歌メロに厳しい面があるのかも知れません。

けれどストラトヴァリウスの楽曲は、ボーカルのメロディも魅力的な曲が多いんですよね。

特にこの曲のような「うっすらと漂う切なさ」を感じさせるメロディは、日本人にこそ響くものがあるでしょうか。

ちなみにストラトヴァリウス側もそれを解っているのか、この曲のシングル版の発売は日本のみ。

こうして「リスナー側が自分達に何を求めているのか」を冷静に計算できるところも、彼らの人気の理由の1つなのかも知れませんね。


作曲者であるティモ・トルキ(Gt)のギターとイェンス・ヨハンソン(Key)のキーボードのバトルは、本作のクライマックス。

「ギター&キーボードバトル」はネオクラシカルメタルバンドの名物ですが、その代表格である彼らのそれは本当に見事。

疾走しまくっているのに高級感は損なわず、クラシカルだけに「威風堂々」とした威厳を纏って聴き手の耳に迫ってきます。

嫌味の無い高嶺の花感のあるメタルです。


異次元的な美を持つ曲を聴いてみてください。



それでは。