ディープル・パープル『Burn』
今日はDeep Purple『Burn』について。
アルバム「Burn(邦題:紫の炎)」収録。
この曲は、イギリスのHR/HMバンドDeep Purpleが1974年に発表したハードロックです。
伝説的なロックが多く生まれた70年代の中でも、代表曲の1つと言える曲。
テクニカルでスピーディ、音数が膨大でどこか情緒的なメロディ、と古典派HRのかっこいい所が余すこと無く詰め込まれています。
個人的に好きなのはイアン・ペイス(Ds)の、大嵐のようなドラミング。
BPM約180強という当時としては驚異的なテンポの中で、ストロークがまるでマシンガンのように暴れまわっています。
「激速シングルストローク+流れるような歌心のあるフィル」は彼の代名詞ですが、この曲はその典型例ではないでしょうか。
これだけ手数が多いのに、全くうるさく感じないのが凄い。
イアンがデビューしてから彼のフォロワードラマーが多く現れましたが、ここはなかなか真似できない部分なんですよね。
激しいだけじゃなく、メロディのクオリティも最高。
リッチー・ブラックモア(Gt)による、アームを使った低音域多用のギターソロから、重ねのアルベシオパートがきらびやか。
間奏部のコード進行にはバッハの楽曲を引用した部分も。
ハードながらも、さりげなく気品を漂わせています。
後半のジョン・ロード(Or) のオルガンソロも見事。
音色は透き通っているのに、演奏は現代のスピードメタル並の速弾き。
リッチーのギターソロにも負けていません。
「オルガンってこんなにロックな楽器だったんだ」と思わせてくれるプレイです。
発表後から大分時間か経過した現在でも、ある時は口伝で、ある時はネットで、ある時はタマホームのCMで(笑)多くの人に知られている曲ですが、それだけ長い間世界中の人に親しまれているのは、純粋に楽曲がかっこ良すぎるから。
ロック以外の音楽ファン人達には、まだパープルの曲を聴いていない人もいるでしょうが、この間を聴いたらきっと「40年以上も前に、これ程の曲を作っていたなんて」と感動できると思います。
ハードロックの「美しさ」を象徴してくれた曲を聴いてみてください。
それでは。