音の日

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コブクロ『桜』

今日はコブクロ『桜』について。


この曲は日本の音楽デュオ、コブクロが2005年にリリースしたポップバラードです。

第47回日本レコード大賞 金賞、2006年度 JASRAC賞銀賞受賞曲。

また、石原さとみ柳葉敏郎小山慶一郎(NEWS)が出演した事でも知られるドラマ「Ns’あおい」の主題歌としても有名です。


コブクロの原点ともいえる曲。

黒田俊介(Vo)と小渕健太郎(Vo.Gt)が出会い「コブクロ」を結成した後初めて歌った曲で、下積み時代にストリートライブで必ずと言っていいほど演奏された歌。

当時はアコースティックギターのみで演奏された「ストリート」らしい曲でしたが、このCD磐ではストリングスも導入され、繊細な曲調に壮大さが加えられた内容になっています。

特徴的なのは、コブクロの曲としては少し低いキー。

現在のコブクロの音楽はボーカルのキーが高い曲が多く、ファンの中にも「カラオケで歌えない」という人も多いのですが、この曲はA~サビメロにかけて、中音域主体。

品のある「落ち着き」が楽しめる楽曲だと思います。


「桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ涙と笑顔に消されてく」
「そしてまた大人になった」

初めてこの歌詞を読んだ時は、「届かぬ思い、は何を指しているんだろう」と思いましたが、読み返すとしっくりきた解釈は、別れか失恋。

おそらくは過去の春に、離別か失恋を経験した主人公は、毎年の春に桜を見るとその寂しさを思い出してしまう。

けれどその間、沢山の涙(他の悲しみ)、笑顔(喜び)を体験して、少しずつその寂しさを癒していき、大人になっていく(広い心を手に入れる)、という、登場人物の精神的な成長を描いた作品のようですね。

一般に「桜ソング」というと、前述の通り「別れ」をテーマにした曲が多いと思います。

しかしこのように、それを描いて終わりでは無く、その後主人公がどう生きたか、それを経験してどんな人間になったか、にスポットを当てた曲は珍しいのではないでしょうか。

コブクロの他のアーティストとは違う感性を持っている部分が表れた、彼らの個性を象徴したような作品です。


ちなみにその個性が他アーティストからも評価されたのか、

布施明(アルバム「Ballade」収録)
杏里(アルバム「tears of anri 2」収録)

など複数の歌手にカバーされています。

興味のある人は是非聴いてみてください。




それでは。