音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

イングヴェイ・マルムスティーン『Rising Force』

今日はYngwie Malmsteen『Rising Force』について。


アルバム「Odyssey」収録。

この曲は、スウェーデンHR/HMミャージシャンYngwie Malmsteenが1988年に発表したネオクラシカルメタルです。


イングヴェイの楽曲としては珍しい、オーソドックスな要素を多分に含んだメタル。

基本的にはクラシックとメタルが5:5の割合で混ざったような楽曲を作る彼の作品の中では貴重な、正統メタルよりのタイプの曲の為、発表時、ファンの間では話題になりました。

他のイングヴェイの曲と比べて毛色が違うのは、本作の原曲は、彼自身がなんと14歳の時に生み出されている、というのも大きいのかもしれません。


厚みのあるキーボードの音から、単音弾きのリフが始まる展開がかっこいい。

ジョー・リン・ターナー(Vo)のハスキーな歌声も曲にマッチしています。

荒々しくも品のある声質は、それだけでイングヴェイ曲の世界観を体現しているようです。

そして極めつけは、イングヴェイとイェンス・ヨハンソン(Key)の超高速ユニゾン

音の数が多すぎて、他パートを飲み込む勢い。

けれど、そこはやはりネオクラシカルメタル。

ギター+キーボードでかなりの音数なのに、しっかり美しさを保っています。

イングヴェイの言葉に「「速く弾く」っていうのは、チョーキングやビブラートと同じで、強力な表現技法の1つだと思う。」とありますが、このソロこそその代表例ではないでしょうか。

今では「テクニックには限界があると思うけど、メロディの美しさには限界は無い」という持論を持ち
、速弾く事には拘らなくなっていった彼。

しかし彼の速弾きにはその辺の速弾き系ギタリストとは違う繊細さがあり、速く弾いてる時は速く弾いてる時で相応の魅力があると思います。

日本のギタリストにも明らかに彼にインスパイアされたと解るギタリストが沢山いるように、彼の生み出した表現法は本当にロック界に多大な貢献をしてくれましたよね。


テクニカルなだけではない、美しさと偉大さを兼ね備えた曲を聴いてみてください。



それでは。