音の日

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海援隊『贈る言葉』

今日は海援隊贈る言葉』について。


この曲は、日本のバンド海援隊が1979年にリリースしたフォークソングです。

武田鉄矢本人が主演を務めた事でも知られるドラマ「3年B組金八先生」の第1シリーズの主題歌としても有名。

また「第22回日本レコード大賞」において、武田鉄矢(Vo)を作詩賞(西条八十賞)に導いた曲としても知られています。


いわずと知れた、卒業ソングの金字塔。

2~30年位前の日本の、丁度いま位のシーズンではTVで毎年流れていた曲です。

老若男女に対する知名度では「旅立ちの歌」に匹敵すると思います。


曲調的にはとてもピュアなフォークソング

急な転調があるわけでもピッチに急激な変化があるわけでもない、どことなくビートルズのバラード曲を彷彿とさせます。

武田鉄矢の声が今とあまり変わらないのが凄い。笑

穏やかながも芯のある歌声は、金八先生が生徒に語りかける時の声を連想させます。


曲は素朴ですが、歌詞はある種、壮大。

「悲しみこらえて 微笑むよりも 涙かれるまで 泣くほうがいい」
「人は悲しみが 多いほど 人には優しく できるのだから」

一般的にアーティストとは、自分と特定の誰かをテーマにしたラブソングを綴る事が多いと思います。

実際この歌詞は武田鉄矢いわく、「学生時代の失恋をネタにして作った」。

つまりそもそもはラブソングなんですよね。

ですが、この曲は恋愛を通して、人間の人生の歩み方そのものについて歌われているようにも聴こえます。

それはもちろん「ヒューマンドラマ」でもある金八先生のイメージもあるでしょうが、何よりも歌詞の内容が示唆的で、相手の脆さも含めて受け入れてくれる思いやりに溢れているからではないでしょうか。

聴き手を選ばず世界全体に対する愛を感じさせる、そういう意味でも「Love&Peace」を掲げたビートルズのような佇まいを感じさせます。


個人同士の想いというよりも、「人」全体に語りかけるようなメッセージが込められた曲を聴いてみてください。



それでは。