音の日

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シギ『輝いた』

今日はシギ『輝いた』を聴いた感想を。


この曲は日本の女性シンガー・ソングライターシギが2009年にリリースしたロックチューンです。

杉田智和阪口大助釘宮理恵が声優として出演している事でも知られるアニメ「銀魂」のEDテーマとしても有名な曲です。


ロック調ながら、とても透明感のある曲。

アップテンポですが、部分的に入るピアノ、メロディ、そしてシギ自身のクリアな歌声のおかげで、激しすぎない迫力を持って、聴き手に心地良い臨場感を与えてくれます。

サビの最高音部でのファルセットが巧み。

キーの高さもさることながら、声色が自然で、タイトルの通り「輝いた」ような鮮やかさを放っています。

作詞・作曲ともに彼女ですが、シンガーとしての彼女の表現能力も感じられる曲です。


ファンから特に評価されているのが歌詞。

「体交われど 血は交われず 僕等いつもひとりぼっちに涙してた」
「だけど、ふたりだから手を繋ぐこと」
「違う体温と感じあえて孤独は消えていくんだね」


シギ本人いわく
「友情も愛情も埋められない孤独を持つからこそ、求め合い奮い立ち共に走り出せる」
という想いをこめた詞。

銀魂」のタイアップという事で、アニメの世界観に合わせた詞にしたそうですが、「銀魂」を見ていない人でも、孤独感に襲われている中、そばにいる誰かに救われた事がある人には、優しく響く詞ではないでしょうか。

「君は言った「正解なんてあとからついてくればいい」」

というフレーズは、先の見えない不安と戦い、疲れている人に穏やかさを与えてくれます。

曲調は少しピリッとした雰囲気のあるシリアスな佇まいなのに、聴き終わった後には安心感が残る、という不思議なニュアンスを持つロックです。

激しすぎるライブパフォーマンスからレーベルの先輩である「いきものがかり」の吉岡聖恵からは「独特の世界観」と評される彼女。

そのハードさの中から、そっと顔を覗かせる包容感が彼女の音楽の本質なのかもしれませんね。


軽やかなリズムに混ざる、翳のあるメロディの曲を聴いてみてください。



それでは。