音の日

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K『Only Human』

今日はK『Only Human』について。


この曲は、韓国出身のシンガー・ソングライターKが2005年にリリースしたポップバラードです。

先日紹介した「3月9日」同様、ドラマ「1リットルの涙」の主題歌としても知られています。

K自身の最大のヒット曲。

初登場から「7週連続チャートイン」というロングセールスを記録しました。

「Over…」と対をなす彼の代表曲ですが、イントロが美しいピアノから始まる、という共通点があります。

そしてそのピアノ以上に綺麗なのがKの歌声。

天性の美しい声質を持った歌手がたゆまぬ訓練を積むとこういう声が出せるんだろうな、と聴き手に思わせてくれる完成度のボーカルプレイ。

ただ儚げなのではなく強くしっかりとした「しなやかさ」を感じされてくれる声の出し方ですよね。

曲調は悲しげなのに太い芯が通ってるように思えるのは、彼自身の歌声にあるのではないでしょうか。


歌詞も、その「芯」を感じるもの。

「明日さえ見えたなら ため息もないけど」
「流れに逆らう舟のように 今は 前へ 進め」

タイアップのドラマが「不治の病にかかった少女が、最後まで懸命に生きる姿」を描いた作品だからだと思いますが、不安と希望が等しく入り交じるような内容になっています。

この曲のリリース前のKの曲はほとんどが恋愛ソングでしたが、こういう人間の「挫折」や、またそれを乗り越える「強さ」のような部分を表現しているのが新鮮な詞です。

人生の歩みかたを、「ただ流れの中にに浮かんでいるように見えても、実際にオールを握っているのは自分自身」と形容した歌詞は、儚げなように見えて強いKの歌声に大いにマッチしています。

ヒットしたのは楽曲自体の良さもあるでしょうが、「ここまでヒットしたのは歌ったのがKだから」と思わせてくれる絶妙なフィット感を感じさせてくれる曲ではないでしょうか。


将来を悲観したくなる時に、優しく腕を引いてくれる歌を聴いてみてください。



それでは。