K『Over…』
今日はK『Over…』を聴いた感想を。
この曲は、韓国出身のシンガー・ソングライターKが2005年にリリースしたポップバラードです。
山田孝之、石原さとみ、市川由衣が出演したことでも知られるドラマ「H2~君といた日々」の主題歌としても有名。
ちなみにK自身は、約4年前にタレントの関根麻里と結婚した事でも話題になりましたよね。
世界観は、儚げで未練を感じさせるもの。
「“変わること”を恐れながら 変わってゆく僕ら」
「君をいつでも想ってる 誰かのものでも…ずっと」
「変わらない「両思い」を信じたいけれど、時が経ち環境が変われば、人の心は変わりがちなものだよね」という、諦めに近い心境が綴られています。
作詞者はw-inds.の「Because of you」 、玉置成実「Reason」(アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第1期EDテーマ)の詞を担当した事でも知られるshungo。
「終わらない愛」という今も昔も多くの人が憧れて、それでいてそれを手にできずに終わっていく、その哀しみを美しい言葉で表現しています。
曲は、類いまれな透明感を感じさせるもの。
ボーカルのK自身、透き通るような声質である事と、元々教会の歌い手であった事をふまえて「天使の歌声」と称される歌手ですが、その声が遺憾なく発揮されたバラード曲になっています。
曲調としては、邦楽で古くから親しまれてきた、いわゆる「泣き」コードを駆使したポップス。
曲の要所でハイトーンを盛り込む事で、豊かな感情表現を生み出す事に成功しています。
海外生まれの歌手ながら、日本的な歌をここまで歌いこなすのは凄いと思います。
韓流歌手というと、どうしても「韓流のブランドアイネームで売れた歌手」と思われがちですが、Kの場合は「たとえ日本生まれの歌手だとしても売れた」と、聴き手に思わせるだけの実力を持っているのではないでしょうか。
無力感が漂うようで魅力のある内容の曲を聴いてみてください。
それでは。