音の日

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アングラ『Carry On』

今日はAngra『Carry On』について。


アルバム「Angels Cry」収録。

この曲、ブラジルのヘヴィメタルバンドAngraが1993年に発表したパワーメタルです。

タイトルの意味は「進め」。

「過ちに満ちているこの世界は 「ずっと今のおまえのままでいろ」と語る」

「歩みを進めろ」

「そこに辿り着くために おまえ自身の誇り以外は何も必要ない」

人生観を問うような、メッセージ性の強い歌詞。

スケールの大きな楽曲によく合っていると思います。


曲調的には、ラテンの明るさを持ったパワーメタル。

また、全体的に並のパワーメタル曲よりもシンフォニックの要素が強かったりと、彼らの個性が前面に押し出された曲でもあります。

そもそもこの手の曲で、イントロでベースのソロパートがあるという事自体が珍しいケースではないでしょうか。

本作では、イントロ以外でもベースが大活躍。

ルイス・マリウッティ(Ba)のスラップが非常に鋭く冴え渡っています。


またキコ・ルーレイロ(Gt)とラファエル・ビッテンコート(Gt)のプレイには驚嘆。

テクニカル&メロディアスの教科書のような演奏です。

本作のリリース後、明らかに彼らのフォロワーとみられるメタルギタリストが続出した事からも、この2人のプレイの衝撃度が伝わってきます。

とどめはアンドレ・マトス(Vo)の歌声。

この曲の壮大さは、そのクラシカルな曲調もそうでしょうが、彼の高音域でのボーカルプレイも重要な要素ではないでしょうか。

元々平均的にキーが高い曲ですが、ラストの転調部分ではさらに勢いを増します。

そしてそのペースのまま超ハイトーンを連発。

ミドルからヘッドボイスまで駆使。

ここまでいくと聴き手に「非日常感」さえ感じさせてくれます。


ファンの間では、「Nova Era」と対をなすAngraの代表曲と呼ばれている曲ですが、その呼び名に相応しい曲ではないでしょうか。


ハイクオリティな演奏にのる潤いのメロディを感じてみてください。



それでは。