倉木麻衣『渡月橋~君 想ふ~』
この曲は日本の女性歌手、倉木麻衣が2017年にリリースしたポップバラードです。
劇場版『名探偵コナン』シリーズの21作目「名探偵コナン から紅の恋歌」主題歌としても知られています。
タイトルの読みは「とげつきょう きみ おもう」。
デイリー1位 (iTunes Store)、デイリー1位 (mora)、デイリー1位(レコチョク)
デイリー1位(ドワンゴ)、週間1位 (iTunes Store)、週間1位 (mora)、週間1位(レコチョク)、週間1位(ドワンゴ)、週間1位 (music.jp)
と桁外れの記録を樹立した曲。
さらに2017年12月20日時点で、オリコン週間シングルランキングで合計34週のランクインを記録していて、倉木麻衣自身の最大のロングヒット作品となりました。
2017年の上半期に発売された女性ソロシンガーのシングルとしても、最大の売り上げを記録しています。
曲調的には「和」のポップス。
タイアップの「名探偵コナン」の舞台が京都だった為、京都らしい「平安」の居住まいが漂う曲調になっています。
随所に導入された和楽器の音色が、細やかで美しい。
ただし音色やメロディは和風でも、ドラムは打ち込みだったり一部の詞は英詞だったりと現代のポップスの要素も織り込まれています。
単なる「古き良き」どまりではないところが良いですよね。
歌詞は遠距離恋愛に思い悩む女性の心を描いたもの。
「会いたい時に会えない 切なくてもどかしい」
「I've been thinking about you(あなたのことを思っています)
I've been thinking about you」
「いつも こころ 君のそば」
愛する人のそばにいたいけど、なかなか会えない。
「会えない時間が愛を育てる」という言葉がありますが、あまりにその時間が長すぎれば、やはり寂しさの方が勝ってくるもの。
だからこそ心の中で相手を想う気持ちは大切にしたい、という優しく哀しい歌詞だと思います。
こういう「しのぶ愛」の表現も、数百年前の和歌に見られるものですよね。
意図してそうしたのかはわかりませんが、こういう部分にも古えの和の要素を組み込むところがアーティスティックではないでしょうか。
古風なようで現代的な曲を聴いてみてください。
それでは。