レミオロメン『粉雪』
今日はレミオロメン『粉雪』について。
この曲は日本のロックバンド、レミオロメンが2005年にリリースしたポップバラードです。
沢尻エリカ、薬師丸ひろ子、錦戸亮が出演したことでも知られるドラマ「1リットルの涙」の挿入歌としても有名。
作詞・曲ともに藤巻亮太(Vo)。
リリースから10年以上経った現在でも根強い人気を誇る曲。
特に発表したての頃は、別に冬じゃなくても日本中のカラオケでこの曲が歌われていましたよね。
男性が好きな女性へのアピールの為にこの曲をいれることも多かったようです。笑
曲自体はあまり大袈裟な手法は用いず、必要な音だけを使って感情を表現しているイメージです。
とはいえ、構成が単純なわけではありません。
たとえばイントロでは、ドラムのバスとタムを叩く順番が一般のポップスのそれとは真逆になっていたりと、さりげない工夫が散りばめられています。
『粉雪』というと、そのあまりにも美しいサビメロばかりがフューチャーされがちですが、それが際立つのもこういう細かな作業がメインをしっかり引き立たせているからなんでしょうね。
ちなみに以前GacktとT.M.Revolution西川貴教が番組でこの曲を歌っていましたが、あまりの素晴しさに何度もネット映像を巻き戻して見ていた思い出があります。笑
何より味わい深いのは、詩人藤巻亮太の作詞センス。
「粉雪 ねえ 永遠を前にあまりに脆(モロ)く(Ah ah ah ah ah-)」
「ざらつくアスファルトの上 シミになってゆくよ」
内容自体は、想いのすれ違いで離別してしまったある恋人同士の、男性側の気持ちを描いたもの。
一部のファンの間では、「気が付けば雪のように消えてしまう、恋愛関係の儚さ」を比喩して『粉雪』と名付けた、と解釈されています。
「心まで白く染められたなら」も、「付き合い始めの、純粋に楽しいだけだった頃に戻りたい」という意味なのかもしれませんね。
「それでも 僕は君のこと 守り続けたい」
おそらくはもう叶わないとみられる願いを、悲鳴をあげるような高いキーで歌う藤巻の歌声は力強いのに、不思議と脆く綺麗な『粉雪』の映像が似合う声になっていると思います。
2008年11月に日之内エミによってシングル「片想い」のカップリングとしてカバーされ、
2013年にBENIによってシングル「粉雪」、アルバム『COVERS:3』の収録曲としてカバーされているので、そちらもオススメです。
それでは。