石井竜也『River』
今日は石井竜也『River』を聴いた感想を。
この曲は、日本のポップミュージシャン石井竜也が2003年にリリースしたポップバラードです。
保志総一朗、三石琴乃、子安武人が出演したことでも知られるアニメ「機動戦士ガンダムSEED」のEDテーマだったことでも知られています。
一見落ち着いているようで、情感溢れる曲。
アダルティな音色のアコギにのる、石井竜也の歌声が絶品です。
基本的には囁き声で歌っていますが、サビの盛り上がる部分で、瞬間的にかなり高いキーがグンッと迫ってきます。
倍音が濃厚な為、体感的な迫力が強い。
いわゆる「泣き」が特徴的な歌メロではないでしょうか。
詞は大人な雰囲気の曲調を、 まるでそのまま表したようなもの。
「そう 愛が全てを助けるとは 思わない」
「だけど君の微笑み 心を癒すその唇に」
「立ち上がる勇気を もらうのさ」
冷たさと情熱を兼ね備えたような言葉。
元々作詞・作曲者の石井竜也が
「つらいとき、自分にしか救いを求められない」
という考えをテーマに生み出した曲のよう。
基本的には若者向けのアニメである「ガンダム」で「愛が全てを助けるとは思わない」と言い切るのはある意味凄いですよね。
しかし一方で、
「大見えを切らなくてもコツコツと自分なりに生きていく尊さ」
の想いも込めた、とも語っています。
それが「君の微笑みに立ち上がる勇気を貰う」というフレーズに繋がるのかもしれません。
1つのメロディ、詞に様々な明暗が織り混ぜられた多面的な魅力がある曲だと思います。
時間が経っても消化しきれない、辛い思いをした時に聴くと響く歌ではないでしょうか。
ちなみに「RIVER 〜GUNDAM SEED EDITION〜」には3曲もの別アレンジverが入っていますがそちらもオススメです。
それでは。