浜崎あゆみ『Seasons』
今日は浜崎あゆみ『Seasons』について。
この曲は、日本の女性歌手浜崎あゆみが2000年にリリースしたポップバラードです。
佐藤浩市、稲森いずみ、深津絵里が出演したことでも知られるドラマ「天気予報の恋人」の主題歌としても有名。
浜崎あゆみの代表曲の1つ。
イントロからそうですが、全体的にメロディに懐かしさのような雰囲気が漂います。
サウンド自体は当時の最新の機材によるものですが、どこかノスタルジック。
浜崎あゆみの寂しげな歌い方が、楽曲に彩りを添えています。
セールス面でも凄まじく、自身最大のヒットシングルとなった「A」に続き2番目に高い売り上げを記録しました。
ミリオンセラーまで達成し、2000年の年間シングルCD売上ランキングにおいて5位を記録。
さらに『第42回日本レコード大賞』において、優秀作品賞を受賞したことでも知られています。
売れっ子歌姫である浜崎あゆみの楽曲の中でも特に評価が高い曲。
にも関わらず本作は一部では、前2作「vogue」「Far away」と共に「絶望3部作」の1つと呼ばれています。
誤解の無いように言っておくと「絶望3部作」とは言ってもクオリティの問題では無く、ネガティブな世界観の事を指しているもの。
「今日がとても楽しいと 明日もきっと楽しくて」
「そんな日々が続いてく そう思っていたあの頃」
「あの頃は幸せだったのになぁ」と、変えられない現実をぼんやりと眺めているような、諦めのような言葉が綴られています。
この頃の浜崎あゆみは人気絶頂期で、端から見ればむしろこの頃が1番幸せそうにも見えました。
しかし、実際の事は解りませんが、スター歌手だったからこその事務所からの制約、世間からの期待の目、あらゆるプレッシャーに晒されて内心では疲れきっていたのかもしれません。
けれど辛さをストレートに表現した歌詞は業界人の胸に届いたようで、前述の『第42回日本レコード大賞』において、作詩賞も受賞しています。
ほんの少しだとしても、彼女の心の慰めになったでしょうか。
楽曲に込められた、無力感と願いを感じてみてください。
それでは。