音の日

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広瀬香美『ロマンスの神様』

今日は広瀬香美ロマンスの神様』について。


この曲は、日本のシンガー・ソングライター広瀬香美が1993年にリリースしたポップロックです。

スキー用品店「アルペン」のCMソングとしても有名な曲。


曲調は明るく軽快。

作詞・曲共に広瀬香美本人ですが、元々は広瀬が中学1年生の時に、ピアノとバイオリンの室内楽として作曲したものが原型。

それをポップス調にアレンジし直したものとのこと。

親しみやすいメロディに、ノリやすいリズム。
良いところは沢山ありますが、聴きどころは彼女自身の歌声。

類稀なハイトーンヴォイス。

ただ高いだけじゃなく、倍音が凄い。
当時日本の女性ポップスシンガーで、このキーをここまで自然な声で歌ったのは広瀬香美が初めてかもしれません。

ちなみに2016年に配信シングルでリリースされた「ロマンスの神様 2016」では、原曲よりもさらに半音高いキーで歌う、という笑

女性のハイトーンヴォーカリストとしては、日本のメジャーシーンで最高レベルの歌手ではないでしょうか。


「ノリと恥じらい必要なのよ 初対面の男の人って」
「年齢 住所 趣味に職業 さり気なくチェックしなくちゃ」

歌詞は「合コンでいい男をつかまえたい」という、ハイテンションな内容ですが、実はリリース当初、広瀬自身はかなり悩みながらこの曲を歌っていたもよう。

「『ロマンスの神様』はCMのために書いた楽曲だったので、CMの監督や所属事務所、レコード会社などの関係者が「こうがイイ」、「ああした方がイイ」と口出ししてくる。
出来上がってみると、“これ、私の作曲じゃない!”という感じだった。」

とのこと。

業界ならではの「大人の事情」に苦しんでいたわけですね。

しかし何年も歌っているうちに今では

「「奇っ怪(きっかい)でおもしろくて、歌って楽しい。みなさんのおかげです。自分の力だけではこうは仕上がらなかった」と思えるようになった。」

とまで語っています。

不満混じりに歌っていても、ファンが喜んでくれる姿を見て、この曲へのネガティブな感情が「雪解け」したのかもしれませんね。


葛藤から生まれた爽快な歌を、是非聴いてみてください。



それでは。