音の日

好きな音楽、その他趣味のこと

SMAP『夜空ノムコウ』

今日はSMAP夜空ノムコウ』について。


この曲は、日本の男性アイドルグループSMAPが1998年にした曲ポップバラードです。


SMAP×SMAP」のテーマソングとしても有名で、また彼ら自身の初のミリオンセラーシングル曲でもあります。


それまで「SHAKE」や「ダイナマイト」がヒットした為か、ハイテンションで明るい曲を歌うアイドルグループ、という印象が強かったSMAPのイメージを良い意味でひっくり返した曲。


メロディ、リズム共に切なさが前面に押し出されています。


作詞は当時、本格的に売れ出していた、スガシカオ

内容は彼自身が、浪人時代に付き合っていた女性と、御茶ノ水の公園で過去や未来など様々な話をしていたことがモデルにしたものだそうですが、


「歩き出すことも いちいちためらうくせに」
「つまらない常識など つぶせると思ってた」

「このままどこまでも 日々は続いていくのかなぁ…」
「夜空の向こうには もう明日が待っている」


初めてこの曲をテレビで聴いた時には「“明日が待っている”だから、明るい歌詞なのかな?」と思っていましたが、フルで読むとどうやら違うようです。


「昔は理想もあったけど、今の自分は何も叶えられていない。この先の人生もただ、こういう日々が続くだけなのだろうか」という、無力感を噛みしめている主人公をテーマにした詞に見えます。


特別に複雑な比喩を使ったわけではなく、むしろストレートな詞ですが、多くの人の心のどこかに空いている穴を、鋭く突いた言葉ですよね。


ですが、だからと言ってこの詞がネガティブなものとも思いません。


どちらかと言うと、「僕もあなたも、満たされない何かを抱えて生きてる。お互い頑張ろうね。」という、「一緒に前を向こう」というポジティブな言葉にも読めるのではないでしょうか。

強い口調で激を飛ばすような応援ではなく、静かに共に側で共に歩いてくれる感覚というか。


こういう詞は、疲れきっている人ほど深く胸に刺さる詞かもしれません。


ちなみにPVにおいては、ファンの一部からは木村拓哉の真剣に歌う表情がかっこいい、と評判が良いそうですが、なんとこの時は、食あたりの真っ最中での撮影だった為、表情が苦しそうなだけだったとのこと。笑


けれど結果的には曲の悲しげな雰囲気にジャストフィットしたわけですから、結果オーライですよね。笑


折れてしまいそうな熱い感情を、忘れない為に聴いてみるのも良い曲ではないでしょうか。



それでは。