音の日

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岩崎宏美『ロマンス』

今日は岩崎宏美『ロマンス』を聴いた感想を。


この曲は、日本のアイドル歌手岩崎宏美が1975年にリリースしたアイドル歌謡曲です。


この時の彼女はまだ10代。

昨日、音楽番組「MUSIC FAIR」においても五輪真弓と共演し「誰もいない海」で、いまだに衰えない歌声を聴かせてくれましたが、デビュー当時から既に歌唱力には定評がありました。


作詞は阿久悠、作曲は筒美京平と豪華メンバー。

曲調は歌謡曲を基本にしながらも、ヴァン・マッコイの「ハッスル」の影響を受けたと思われるフレーズが登場するなど、当時流行りだしていたディスコ・サウンドを取り込んだもの。

踊りたくなるようなリズムと日本の伝統的な細やかな歌メロが違和感無く同居しています。


詞はある意味、衝撃的なもの。

「あなたお願いよ 席を立たないで」
「息がかかるほど そばにいてほしい」

「10代の女の子にコレ歌わせるの?」と思うほどアダルティです。笑

実はこの曲の発表直前、作曲の筒美はB面の「私たち」をA面にしようと主張し、対して作詞の阿久は『ロマンス』をA面にしたい、と双方の意見が対立に。

その時の筒美の考えは、「歌詞の内容が彼女には大人っぽすぎるのでは」だった模様。

お互い意見を譲らない為、決定権は岩崎宏美本人に委ねられることになり、岩崎はこの『ロマンス』を選びました。

その時の理由は「私が歌うんだからそんなに色っぽくなることはない」とのこと。笑

結果的には十分色っぽくなったように思えますが、それと若さのギャップ感と、純粋に楽曲自体の良さが話題となり、当時の大ヒット曲に登り詰めることに。

そのことも含めて、全て阿久の計算通りだったなら彼の音楽ビジネス戦略眼の鋭さを裏付けるエピソードではないでしょうか。


軽快なリズムにのる、艶やかな歌声を是非聴いてみてください。



それでは。