Dir en Grey『鼓動』
今日はDir en Grey「Withering to Death」収録曲『鼓動』を聴いた感想を。
この曲は、日本のロックバンドDir en Greyが、2005年に発表した曲で、哀愁のあるメロディと抑揚のある展開が印象的なロックチューンです。
いわゆる「デジロック」。彼らの曲としては、こういう表現の曲は珍しいのではないでしょうか。
歌詞には、強い虚無感のような感情を感じます。
「無意味に生き続け唄う俺に いったい明日に何がある」
「晴れ晴れしい朝よ皮肉に-おはよう-」
辛い1日を乗り越えて、また次の日が来たとしても、そこにはまた同じような苦しみが待っているだけ、という、日々の人生に疲れきっている主人公の心境が綴られています。
どちらかと言うとアップテンポなリズムだからこそ、そのコントラストが、歌詞の重さをより強く強調しているのではないでしょうか。
曲構成は、とても複雑です。
1曲の中に、打ち込みのシンセ、ラップ、シャウト、ワウを使ったギターソロなど、沢山の表現が詰め込まれています。
さらに、サビでの発声が非常に艶やかで、歌メロも綺麗です。
特別に長くはない演奏時間の中で、これだけ多くの要素を無理なくおり混ぜることができるのは、凄い作曲、アレンジセンスではないでしょうか。
この曲が収録されたアルバムは、彼らのファンの中でも人気作として知られていますが、そのアルバムのトリを飾るに相応しい曲だと思います。
緻密さとキャッチーさを兼ね備えた曲が好きな人にオススメの曲ですね。
それでは。