音の日

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Steelheart『She’s Gone』

今日はSteelheart「STEELHEART」収録曲『She’s Gone』について。


この曲は、アメリカのHR/HMバンドSteelheartが、1990年に発表した曲で、壮大な曲調が特徴的な、王道ロックバラードです。


洋楽としては、日本でも絶大な人気を誇る曲です。


この曲を聴く為だけに、アルバムを購入した人もいる程で、(後にシングルカットされましたが)日本では、発売初日に30,000枚という、驚異的な売り上げを記録しました。


以前「F-1総集編」のED曲に使用されたこともあり、その際には、「あの曲は、誰が歌っているんですか?」という問い合わせが殺到したとか。


歌詞の内容は、ストレートな失恋ソングです。


「あなたよ、僕を救ってくれないか?」
「あなたは、僕を許してくれるだろうか?」


と、自分の元を去った恋人に、未練や贖罪の言葉を何度も呟き、叫び続けています。

タイトルの『She’s Gone』とは、直訳すれば「彼女は行ってしまった」ですが、英語圏では「彼女を亡くしてしまった」とも訳せます。


真意はわからない以上、聴き手によって解釈は変わるでしょうが、あるいは、失恋の歌では無く、愛する人との死別の歌なのかもしれません。


曲の雰囲気は、アメリカのHR/HMバンドには珍しい程ダークです。


まずは、繊細なKeyのイントロから始まり、哀愁のあるAメロ、そして、まるで感情が爆発したようなサビメロにたどり着きます。


展開自体はシンプルですが、だからこそ、込められた哀しみがダイレクトに伝わってくる楽曲だと思います。


この曲の聴き所は、なんといってもVo.マイク・マティアビッチの歌声です。


豊かな声量と、4オクターブ強の超ハイトーンボイスの持ち主であり、その歌唱力は、日本最高レベルのハイトーンボーカルである、小野正利から

「彼こそ才能の塊ですよね。今まで誰も彼を越えようとしても、越えられなかったわけだし。今後も彼を越えるハイトーンボーカリストは、出てこないんじゃないかな。」

と賞賛される程。


この曲が素晴らしいのは、もちろん楽曲自体のクオリティの高さもあるでしょうが、マイクの歌声が曲の良さを極限まで引き出しているから、とも言えるのではないでしょうか。


ロック界最高レベルの声域の歌声が聴きたい、という人には、是非聴いてほしい曲ですね。


それでは。